更新日:2023.8.31
Amazonで売上が上がらなくなる原因の1つ、「相乗り出品」。
「1商品につき商品詳細ページは1つ」というAmazon特有のルールが原因で起こりうる現象です。
「相乗り出品」と聞くと、世間的には悪いイメージがあるようです。
しかし、上手に活用すれば、比較的少ない労力で、かつ短期間で、売上アップにつなげることが可能です。
この記事では、相乗り出品とはそもそも何で、どのようなメリット・デメリットがあるのか、誰がどのように活用するとよいのか、詳しく解説します。
相乗り出品とは、ある出品者が出品している商品を、他の出品者が出品することを指します。
Amazonでは、「1つの商品に商品詳細ページは1つ」というルールがあるため、相乗り出品されるということは、自分たちが作った商品ページを、他の出品者に利用されてしまうのと同義とも言えます。
つまり、最初の出品者からすると、競合が増えてしまうので、厄介なシステムです。
しかし、後発の出品者や購入者にとっては、ありがたいシステムでもあります。
相乗り出品は、ユーザーファーストを掲げるAmazonらしい仕組みとも言えます。
別の出品者が出している商品を、ほかの出品者が出すことは、実際の店舗でも、楽天市場やE各種ECサイトなど、あらゆる場面で、ごく普通のことです。
それなのに、他の出品者による出品が、Amazonの中でだけ「相乗り出品」と言われ、さまざまな防止策が講じられているのには、Amazon特有の出品ルールが関係しています。
そのルールとは、「1つの商品につき、商品ページは1つ」というものです。
実店舗販売などの場合、商品が同じだったとしても、違う店舗が出品していると、店舗ごとに陳列の仕方や売り込み方はばらばらです。
しかし、Amazonにおいては、同じ商品を扱う出品者は、全員が同じ商品ページを使って販売することになります。
つまり、最初に出品した人から見ると、他の出品者が「相乗り」してきたかのように見えるわけです。
これが、相乗り出品の原因です。
では、相乗り商品は、他の商品とはどのような違いがあるのか、出品方法ごとの商品の特徴について解説します。
相乗り商品は、他の出品者がすでに出している商品なので、世間一般で広く売られているものを仕入れて売る場合に、相乗り商品になりがちです。
たとえ自身がはじめて出品する場合でも、その商品が誰でも入手できるものだとしたら、時間の経過とともに、相乗り商品という立場になってしまうでしょう。
一方、自社独自で生産し、販売する商品は「オリジナル商品」と呼ばれます。
オリジナル商品は、販売できるのが自社のみなので、相乗りされる心配がありません。
自分が一から商品をつくり、商品ページもつくるので、販売に際して工数はかかりますが、一度売れたときのメリットもその分大きくなります。
OEMとは、”original equipment manufacturing”の略で、自社ブランドの商品を、他の企業に生産してもらうことを指します。
オリジナル商品とは異なり、自社で商品の生産は行いませんが、販売できるのは自社のみですので、オリジナル商品と同様、販売に際しての工数はかかりますが、その分売れたときのメリットが大きいです。
一般的に悪いイメージを持たれがちな相乗り商品ですが、当然メリットもあります。ここでは相乗り出品のメリットを3つご紹介します。
相乗り出品は、既に誰かが販売している商品を販売するので、0から認知度を上げていく必要がありません。
その商品が既に持っている認知度、ブランド力を活用して商品販売ができるので、初期段階で早々と短期的に売上を作るには、相乗り商品はもってこいだといえます。
相乗り出品は、出品の手間もかかりません。
既に誰かが作った商品ページを使って出品・販売するので、商品ページを作成する必要がありません。
手っ取り早く出品したい方、出品はしたいが、ページデザインはできないという方には、相乗り出品は大きなメリットがあるといえます。
また、販売する前に商品リサーチができることも、相乗り出品のメリットです。
通常、新商品を売り出す際には、その商品がどれくらい売れるのか、競合となりうるのはどんな商品か、どんなターゲットに売れる商品なのか、その商品の強みは何なのかなど、その商品に関することを、ゼロベースで、かつ推測で考えるほかありません。
しかし、相乗り出品の場合、すでにある程度販売実績のある商品を出せるので、これらの要素を、事実に基づいて、より明確に知ることができます。
もちろん、相乗り出品にはデメリットもあります。
ここでは、相乗り出品のデメリットを、2つご紹介します。
出品後、売上を上げるためにさまざまな施策を実行し、「商品紹介ページを変更したらもっと売れる」と考えたとしても、相乗り出品の場合は自由に変更できません。
他の出品者が作った商品紹介ページを使っているので、作成の手間がかからず便利な一方、変更できない不自由さもあります。
そして、相乗り商品には、「価格競争に巻き込まれやすい」というデメリットがあります。ユーザーがある商品を買いにきたとき、その商品を出している出品者が複数存在します。
そのときユーザーは、何を判断材料として、どの出品者から買うかを判断するでしょうか。
配送スピード、ショップレビューなど、いくつか判断材料はあるでしょうが、販売価格も判断材料の1つになってきます。
そのため、相乗り商品の場合は、各出品者がシェアを争い、こぞって値下げに走るため、どうしても価格競争に巻き込まれがちです。
それでは、Amazonで売上を上げるには、結局相乗り商品とオリジナル商品、どちらがよいのでしょうか。
―明確な答えはありませんが、相乗り商品は「ローリスク・ローリターン」、オリジナル商品は「ハイリスク・ハイリターン」だとイメージするとよいでしょう。
小さくてもいいから確実に利益を得ていきたい方には相乗り商品が、多少リスクをとってでも、長期的かつ大きな利益を得ていきたい方にはオリジナル商品が、それぞれおすすめです。
Amazonで相乗り出品する方法は2つです。
商品ページから出品するステップは2段階です。
①商品ページの「マーケットプレイスに出品する」をクリック
②「出品情報」を入力
セラーセントラルから出品する場合のステップは4つです。
①セラーセントラル>カタログ>商品登録
②検索ボックスより相乗りしたい商品を検索
③該当商品欄の「出品する」をクリック
④「出品情報」を入力する
Amazonで相乗り出品する際には、いくつか注意するべき事項があります。
Amazonには多くの出品者がいます。
Amazonは各出品者が適切に出品しているかどうかチェックをしていますが、すべてを即時にチェックするのはなかなか難しいものがあります。
そのため、一時的に販売禁止の商品が販売されてしまうことがあります。
その商品が販売金禁止のものであると知らず、「他の人が販売しているから」という理由で販売してしまうと、それが相乗りであってもペナルティの対象となります。
相乗り出品する際は、「他の人が出しているから」という理由だけで安心せず、販売しても問題ない商品かどうか、自分自身でも確認するようにしましょう。
相乗り出品する際は、商品だけでなく、その梱包材まで同じものにする必要があります。
購入者からすると、梱包材まで含めて1つの商品であると感じるためです。
相乗り商品の場合、購入者から、相乗り出品ならではのクレームを受けることがあります。
それは、「購入した商品が商品ページに載っているものと違う」というクレームです。
サイズや色、バージョンなど、少しでも違いがあると、クレームに繋がる可能性があるので、出品時には注意が必要です。
相乗り出品は、自分が他人の商品にする際には便利ですが、自分が出している商品に相乗りされてしまうと、売上を奪われてしまうため、好ましくありません。
そこで、自分が相乗り出品された場合の対策を3つご紹介します。
商標権を取得している商品への相乗りは原則禁止されているため、商標権を取ることで強制力が働き、相乗り出品されるリスクがなくなります。
また、商品を販売する際に、他の商品とのセット販売や特典をつけることも有効です。
これにより、メインで販売している商品が同じでも、全体で見たときに差別化できるため、相乗り商品に奪われる売上を軽減できます。
これは極力避けたい手段ですが、商品の価格を下げることも、相乗り出品対策に有効です。
一般的に、相乗り出品された場合には、安いものが多く買われる傾向にあるため、価格競争に陥りがちです。
そのため、安易に価格を下げるのではなく、その他の手段を優先させることをおすすめします。
Amazonに限らず、一般的に、競合がひしめく中で売上を上げていくためには、競合との差別化が鍵となります。
しかし、相乗り商品の場合は、商品が同じであるため、差別化戦略がより重要になります。
相乗り商品で差別化するために有効な方法をご紹介します。
広告やイベントを活用することで、相乗り商品とは別のルートからユーザーを獲得することが可能です。
そして、売上を上げることができれば、SEO評価が高まり検索結果で上位表示されやすくなったり、カート獲得の確率が高まったりなど、好循環が生まれます。
商品の配送は、他社と差別化するための大きな要素の1つです。
注文するとすぐに届く、よい品質のまま届くとなると、その出品者に対する評価が高まり、「商品」ではなく、「サービス」の面で差別化することが可能です。
相乗り出品で売上を上げる方法、自身が相乗り出品された場合の対策についてご紹介しました。
相乗り出品の場合には、オリジナル商品やOEM商品と異なる販売戦略が必要で、他社との競争も激しくなりがちです。
相乗り出品は、多くの場合、価格競争に走りがちであるため、ピュアフラットにご相談いただき、専門的な知見を取り入れたうえで、利益を担保しながら売上を上げていくことをおすすめいたします。
弊社では、これまで数多くのお客様の売上アップに貢献させていただいてきた知見を活かし、ご相談店舗様の売上アップに最大限貢献いたします。
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以上、相乗り出品に関してさまざま解説いたしました。
出品に際しての手間やリスクは最小限に抑えられる一方、販売開始後、競争に打ち勝ちながら売上を上げていくことが困難な販売手法です。
ぜひ、外部の知見を取り入れながら、売上を伸ばせるように策を講じることをおすすめいたします。
Amazonの相乗り出品するメリット・デメリットは?
相乗り出品のメリットは、出品が比較的容易であることと、最初期に売上を立てることが比較的簡単な点です。
一方、デメリットとしては、売上アップのために取れる戦略が限られていること、自分自身も相乗りされやすいため、売上を上げ続けるのが難しいことが挙げられます。
相乗り出品された場合の対策を教えてください。
相乗り出品された場合には、以下3つの対策が有効とされています。
①商標権の取得
②セット販売や特典をつける
③商品の価格を下げる