更新日:2023.8.20
いつどこで商売をしていても、在庫切れは避けるべきですが、特にAmazonにおいては、在庫切れのリスクは「逸失利益」にとどまりません。
Amazonにおける在庫切れのリスクと、その対処法について解説します。
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そもそも、Amazonの在庫切れはなぜ起こるのか。
よくある原因としては、「需要予測ができておらず、そもそも十分な在庫を用意していなかった」「在庫管理、納期管理が甘かった」という理由です。
あるいは、仕方がない部分もありますが、「予期せぬ大量注文が発生した」という原因もあります。
必要以上に在庫を抱え、大量の売れ残りが発生すると、企業にとっては大きな損失になります。
これを「在庫リスク」と呼び、避けるべき事態であることは、比較的認知されています。
しかし、逆に在庫が足りなくなる「在庫切れのリスク」も存在することは、「在庫リスク」ほどには認知されていないようです。
特にAmazonの在庫切れには、さまざまなリスクが存在します。ここでは、主なリスクを5つご紹介します。
最初のリスクは「機会損失」です。
お客さんがせっかく商品を買いにきてくれても、在庫がなければ売上にはなりません。
在庫があれば手にできたはずの売上を上げる「機会」を、在庫がないという理由で逃してしまうことになります。
また、一度購入に訪れたお店に在庫が切れていた場合、そのお客さんは、その後そのお店には行かなくなるかもしれません。
一度「在庫がない」という事態を引き起こしたせいで、将来手にできていたはずの売上を逃してしまうことにもなりかねません。
また、Amazonならではのリスクとして、「カートボックス獲得権を失う」というリスクがあります。
Amazonでは、同一の商品ページを使って複数の企業が出品しているため、ユーザーが商品ページを訪問した際に、自社の商品が上位に表示されるかどうかが売上に大きく影響します。
そして、上位表示されるための条件には「在庫数」も含まれるため、一度在庫が切れてしまうと、上位表示されなくなってしまい、売上が上がりにくくなってしまいます。
また、在庫切れはAmazon内での検索順位にも悪影響を与えます。
Amazonは、商品販売に際して、配送スピードを重要視しています。
これは、商品の品質や価格で差がつきにくくなってきたので、「すぐに届く」ことを重視しようという、Amazonの考え方に基づいています。
実際、検索結果の上位に来る商品のほとんどは、遅くても翌日までには配送されるものばかりです。
そのため、在庫が切れており、配送スピードが遅くなりそうな場合には、検索順位を下げられてしまう可能性があります。
また、在庫切れを起こすと、広告が非表示になります。
「広告で商品を見ていいと思ったのに、実際には在庫がなくて買えなかった」という事態が起こると、ユーザーの不満はかなり大きなものになります。
こうした事態はAmazon側としても避けたいので、Amazon内で広告を流せるのは、在庫が潤沢にある商品に限られます。
そのため、在庫切れになった商品は、自動的に広告が非表示になります。
広告が非表示になったあと、売上を元の水準に戻すのはなかなかハードルが高いので、在庫切れをきっかけとして売上が低下するリスクも考えられます。
そして最後に、在庫切れは顧客からの信頼を失ってしまいます。
ユーザーは、商品を買いたいと思っていたのに、「在庫切れで販売できません」と言われてしまうと、「自分から出店しているのに商品がないなんて……」と大変がっかりします。
一度がっかりしたユーザーは、その出店者のことを信頼しなくなり、もう二度とその出店者から商品を購入しなくなる可能性があります。
このように、Amazonでの在庫切れは、目の前の売上を逃すというリスクだけでなく、将来的な売上も失ってしまうリスクもあるため、なんとしても避けたいところです。
とはいえ、ときには予想外に売上が伸びるなど、どうしても在庫が足りなくなってしまうことも考えられます。
そこで、万が一在庫切れを起こしてしまった場合、どのように対応すればよいのかについても解説します。
Amazonで在庫切れを起こした際におすすめの方法は、「入荷予定日の設定」です。
「入荷予定日を設定する」ということは、「入荷して販売する意思がある」と示すことになります。
もちろん、「今すぐ欲しい」というユーザーからの購入を逸してしまうことには変わりありません。
しかし、あまり急ぎでないユーザーからの購入を逃さずに済みますし、何よりAmazon SEOへの悪影響やセラーの評価ダウンを避けられます。
とはいえ、すべての商品に入荷予定日を設定できるわけではありません。
入荷予定日を設定できるのは、下記3つの条件をすべて満たす商品のみです。
FBAとは、商品を受注してから発送するまでの、在庫管理などの一連の業務をすべてAmazonが代行してくれるサービスです。
また、本・メディア・ビデオ・DVDは、Amazonの規定で、注文確定日から2営業日以内の発送が必須であるため、入荷予定日の設定ができません。
入荷予定日はAmazonセラーセントラルより、以下の手順で設定できます。
ここからは、Amazonでの在庫切れを「未然に」防ぐ方法をご紹介します。
在庫切れを防ぐための方法1つ目は売上予測です。
自社の商品がいつ、どれだけ売れるのかを正確に予測できれば、必要在庫数もわかるので、在庫切れリスクを回避できます。
売上は、昨年同時期の売上や、過去数ヶ月の売上、季節変動など、さまざまな要素から予測されます。
続いての方法は「納期管理」です。
商品を発注しても、自店舗に届くまでには時間差があります。
この時間差がどれくらいあるのかを予測、在庫管理をしっかりとすることで、いつ何をどれくらい発注すればよいのかが明確になります。
売上を予測し、納期を管理できても、在庫管理がきちんとなされていなければ意味がありません。
とはいえ、毎日正確に在庫を把握するのは、とても手間がかかります。
他の業務も担当している人が在庫管理を行うと、どうしてもミスが起こりうるものです。
そのため、在庫管理は、すべて人力でやるのではなく、何らかのツールを導入して、ある程度自動化するのがおすすめです。
例えばAmazonには、過去30日間や14日間の販売個数や現在の在庫数を把握できる「在庫コーチ」という機能がありますので、活用してみるのも1つの手です。
あるいは、一時的に商品の値段を上げる、という手段もあります。
もちろん、商品は売れにくくなるので、あまり推奨できる方法ではありません。
ただし、在庫切れを起こしてセラーとしての信頼を失ったり、広告が非表示になってしまったり、他の部分に悪影響が波及しないので、何もしなければ在庫切れになってしまう場合に、最後の手段にはなり得ます。
こちらも決しておすすめできる方法ではありませんが、広告配信を止めるという方法もあります。
どの出店者にとっても、全売上から見た広告からの売上はかなり大きな数字になります。
そのため、手っ取り早く注文を減らすには、広告を止めてしまえばよい、ということになります。
ただし、広告配信を止めると、少なくともしばらくの間は売上が下がることになるので、こちらもやはり、最後の手段として使う程度にとどめるべきでしょう。
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以上、Amazonにおける在庫切れのリスクと対応策について解説しました。
Amazonの在庫切れは、現在だけでなく将来の売上や信頼も失墜させるリスクを孕んでいますが、有効な対策は、平素の徹底した売上予測や納期管理、それらに基づく在庫管理以外にありません。
正確な売上予測はかなり難易度が高いため、プロの意見も参考にしながら、在庫切れのないAmazon店舗運営を目指さしましょう。
最後に、Amazonの在庫切れに関するよくある質問にお答えします。
Amazonの在庫切れはなぜ起こるの?
Amazonに限らず、在庫切れは「在庫数が注文数を下回ったとき」に起こります。
これには、下記のような原因が考えられます。
✓売上予測が不正確だった
✓予期せぬ大量注文が発生した
✓在庫を正確に把握していなかった
✓納期管理が不十分で、想定よりも在庫の納品が遅かった
Amazonの在庫切れが万が一起こってしまったらどうすればいいの?
在庫切れが起きてしまった場合は、入荷予定日を設定しましょう。
これにより、在庫切れによる広告停止や、出店者としての信頼失墜を防ぐことができます。
ただし、入荷予定日を設定できるのは、特定の条件を満たした商品のみで、すべての商品に設定できるわけではないことに注意しましょう。