更新日:2023.11.21
Amazonで広告を出している方なら必ず知っておくべき指標、「ACoS」。
しかし、その定義や意味、平均値は?と問われると、意外と知らない方も多いのではないかと思います。
そこで今回はACoSの定義や意味、平均値から改善方法まで、詳しく解説します。
そもそもACoSとは何でしょうか。
ACoSと書いて、何と読むのでしょうか。どのように計算されるのでしょうか。
まずはACoSの定義についてお伝えします。
まず、ACoSはどう読むのでしょうか。実は、明確な読み方は決まっていません。
文字のまま「エーシーオーエス」と読んだり、「エーコス」と読んだり、人や個人によって読み方はさまざまなようです。
どちらで読んでも問題ないですが、「エーシーオーエス」と聞いてACoSが浮かばない人はそうそういないと思われますので、まだどちらで読む習慣もついていない人は、「エーシーオーエス」と読むとよいのではないでしょうか。
ACoSは、Amazon広告の運用効率を測るために用いられる指標で、正式には、「Advertising Cost of Sale」、日本語では「広告費売上高比率」と呼ばれます。
ACoS=(Amazon広告に投資した金額)÷(Amazon広告経由での売上高)
と計算されます。
ACoSが意味するのは、「Amazon広告運用の効率の良さ」です。
ACoSの値が小さければ小さいほど、Amazon広告を効率よく運用できていることになります。
ACoSの意味を日本語で言い表すなら、「1円の売上を上げるのにいくらの広告費がかかっているか」を表す指標です。
つまり、会社の資本をいかに効率よく売上に変えられているかを表す指標なので、経営指標の1つとしてとても重要です。
ACoSと混同されがちなのが「ROAS」です。
どちらも広告運用の効率を表す点では同じですが、混在しやすいので、ここでしっかりと違いを認識しておきましょう。
まず、ROASの定義を確認しましょう。
ROASとは、「Return On Advertising Spend」の略で、
ROAS=(広告経由での売上高)÷(広告費用)
と計算されます。
つまり、ROASが表すことは、「1円の広告費が生み出す売上高」です。
ROASは、ACoSと同じく広告運用の効率の良さを測る指標ですが、分母と分子が逆になっています。
縦に並べてよく見てみましょう。
ACoS =(広告費)÷(売上高)
ROAS=(売上高)÷(広告費)
つまり、ACoSは小さければ小さいほど、ROASは大きければ大きいほど、広告を効率よく運用できていることを意味します。
では、なぜこのように紛らわしい指標が、それぞれ存在するのでしょうか。
結論を言うと、ROASとACoSは、同じ広告運用の効率の良さを表しているとは言っても、どちらを使うかによって、分析する観点が異なります。
Amazonに限らず、店舗運営、あるいは経営において最も重要な指標は「利益」です。
企業の活動の目的は、この利益を最大化することです。
そして、利益を最大化するための方法は、「売上最大」と「経費最小」です。
ROASはこのうち「売上最大」の観点を反映した数値です。
つまり、ROASは「同じ広告費を使うのであれば、少しでも売上が上がるように運用しよう」という考え方を反映しています。
一方、ACoSの方は、「経費最小」の観点を反映した数値です。
つまり、ACoSは「同じ売上を上げるのであれば、できるだけ経費がかからない方法を採用しよう」という考え方を反映しています。
このように、ROASとACoSは、観点の違いはあるものの、ともに広告運用の効率の良さを分析する指標です。
そのため、どちらか一方のみを使って広告運用のPDCAを回せばよいのですが、Amazonにおいては、ACoSの方がよく使われるので、Amazon担当者は覚えておきましょう。
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ここまでで、ACoSの数値が低ければ低いほど広告運用の効率がよいということがわかりました。
では、「低い」とは、具体的にどのくらいの数値になればよいのでしょうか。
「広告運用がうまくいっている」「効率よく広告を回せている」と言えるのは、ACoSがどれくらいの数値になった場合を言うのでしょうか。
一般的に、ACoSは20〜30%が平均値で、20%を下回ると広告の効率がよいと言われています。
ただし、これはあくまで目安であり、取り扱う製品の種類や利益率によっても最適値は変わってきます。
例えば、元の原価率が40%の商品であれば、ACoSが20%だったとしても、20%の利益が残るので問題ありません。
しかし、元の原価率が15%の商品の場合、ACoSが20%だと、広告比率が利益率を上回ってしまい、赤字になってしまうため、ACoSの数値をさらに下げる必要があります。
では、ACoSを下げるには、どんな方法があるのでしょうか。
数多くの打ち手が考えられますが、ここでは、主な方法を3つ、ご紹介します。
まず1つ目は、広告単価の見直しです。
Amazon広告の最適な入札金額は、毎日変わります。
Amazonが算出する「推奨入札額」で把握できる「競合の入札額」をもとに、自社広告の表示位置なども加味しながら、入札金額を最適化する必要があります。
推奨入札金額よりも高い金額を自社の入札金額に設定すると、広告がより上位に表示されやすくなり、売上につながりやすくもなります。
しかし、自社の入札金額を必要以上に高く設定してしまうと、「本来ならもっと低い広告金額でも売れたのに」という無駄が発生することになります。
他社より上位表示される入札金額を維持しながらも、できるだけ無駄のない広告単価を、毎日見極め、更新し続ける必要があります。
ACoSを下げる方法2つ目は、広告のキーワードの見直しです。
Amazonでは、全く同じ広告を流す場合でも、「どのキーワードに対して広告を表示させるか」という設定次第で、広告単価が大きく変わります。
そのため、広告単価を見直すのと同時に、他のキーワードに比べてACoSが高いキーワードを除外キーワードに設定するなどして、無駄な広告費の削減に努める必要があります。
ACoSを下げる方法、最後にご紹介するのは、「ユニットセッション率を上げること」です。
ここでいうユニットセッション率とは、広告をクリックして商品ページを訪れたユーザーが、次のステップ(商品をカートに入れる、即購入する)に進む割合のことです。
Amazonの広告は、実際に商品が売れたかどうかに関係なく、広告がクリックされた時点で費用が発生するので、広告をクリックした先で購入に至らないユーザーが多いと、ACoSは大きく下がってしまいます。
ユニットセッション率を上げるための方法は、「商品をより魅力的に見せること」です。
つまり、商品詳細ページをより詳細に作り込んだり、カスタマーレビューを増やすなどの施策を打つことです。
このように、Amazonの広告の運用効率を最大化するには、絶妙な広告単価をピンポイントで設定し続ける必要があり、かなりの労力と専門知識を必要とします。
ピュアフラットでは、広告運用を日次で行い、お客様の売上アップにコミットしています。
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これは、店舗の売上を上げていくうえで、広告が果たす重要性を理解し、実績を上げ続けてきたからこそのサービスです。
以上、Amazon広告の効率性を表すACoSと、その数値の意義、改善の仕方についてお伝えしました。
Amazonに広告を出稿する企業はとても多く、その中で売上を上げつつ費用を最小化するのは簡単なことではありません。
思い切って外部企業にコンサルや運用代行を依頼した方が、かえって安く済む可能性もあります。
まずは、専門業者に問合せてみるのがよいでしょう。
ACoSとは何ですか?
ACOsとは、「Advertising Cost of Sale」の略で、日本語では「広告費売上高比率」と呼ばれます。「広告費÷広告経由での売上高」で算出される、「1円の売上をあげるのにいくらの広告費を使ったのか」を表す数値です。
ACoSは低ければ低いほど広告の効率がよいことを意味し、扱う主賓や利益率にもよりますが、20%を下回ると優秀と言われています。
ACoSとROASの違いを教えてください。
ACoSとROASの違いは、以下の通りです。
ACoS:1円の売上を上げるのにいくらの広告費を使ったか
ROAS:1円の広告費でいくらの売上を上げたか
つまり、ACoSの値は小さければ小さいほど、逆にROASの値は大きければ大きいほど、広告を効率よく運用できていることになります。