更新日: 2024.4.17
「Amazonで商品を広めたいのだけど、広告運用をどのようにすればよいか分からない」
「Amazonで打てる広告には、どのようなものがあるのかな?」
このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
Amazonは参入障壁の低いECサイトです。比較的低コストで自社商品を出品できる仕組みになっています。
しかし、出品しただけで思うように売れるわけではありません。商品を売るためには、広告を打ち、多くのユーザーに知ってもらうことが重要となります。商品に力があっても、広告運用に失敗したせいで売上が思うように伸びないケースも、十分あり得るのです。
本記事では、Amazon広告の運用方法について、具体例を交えながら分かりやすく解説します。また、プロフェッショナルの力を借りたい方に向けて、おすすめの運用代行業者も紹介します。
最後まで読むことで、Amazon広告についての一通りの知識が得られるでしょう。
目次
Amazonには広告の配信システムがあり、使用することでAmazon内において自社製品を宣伝することが可能です。Amazon広告には、以上の3種類があります。
スポンサープロダクト広告は、検索結果ページや商品詳細ページに表示される広告です。ユーザーが特定のキーワードで検索したときに、売上上位の商品に先んじて表示されるのが特徴となっています。
スポンサープロダクト広告は、個々の商品の売上拡大を促進するのに適しています。
スポンサーブランド広告は、検索結果ページの上部や商品詳細ページに表示される、ブランドを強調した広告です。特定の商品ではなく、ブランド単位での認知度強化のために利用するのがメインです。
広告として使用する画像や動画内に、カスタマイズした見出しやロゴを表示したり、ブランドで扱う商品を最大3点まで一度に宣伝できるなどの特徴があります。
スポンサーディスプレイ広告は、トップページや検索結果ページ、カスタマーレビュー横や外部サイトなどに表示される広告です。取り扱う商品のカテゴリーに関心を示したユーザーや、商品詳細ページを閲覧したが購入には至らなかったユーザーに働きかけます。
スポンサーディスプレイ広告には、価格設定や商品レビューの星の数なども含まれることに注意が必要です。
ピュアフラットは、ECモール領域のマーケティング支援に特化した企業です。
売上拡大に向けて、サイト構築から商品ページ作成・広告運用などの集客まで
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スポンサープロダクト広告の運用は、以下のような手順で行います。
順番に見ていきましょう。
スポンサープロダクト広告を利用するには、まずAmazonセラーセントラルで新しいキャンペーンを作成することから始めます。キャンペーン作成ページに移動する方法は以下の通りです。
キャンペーン作成ページに移動したら、以下の3点を設定しましょう。
ただしAmazonでは、キャンペーンの終了日を設定せず、継続的に広告運用する方法が推奨されています。広告運用は継続的に行うことで、大きな効果が期待できる手法だからです。
したがって、キャンペーン終了日の設定は必須項目ではありません。
キャンペーンを作成したら、ターゲティングの方法を選びます。Amazon広告には、以下の2つのターゲティングが存在します。
オートターゲティング |
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マニュアルターゲティング |
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両者の違いは、だれに商品の広告を表示させるかを決める「ターゲティング」を、Amazonのアルゴリズムにやってもらうか、自分でやるかです。
初めてスポンサープロダクト広告を使う場合は、オートターゲティングを選択することをおすすめします。Amazonが自動で、適切な広告表示を行ってくれるからです。
ターゲティングを選択したら、次に入札方法を決定します。入札とは、希望金額を提示することです。
Amazon広告はオークション制がベースになっており、入札額を高くすると、広告が表示される確率が上がります。入札方法は、以下の3種類から選びます。
動的な入札(ダウンのみ) | 売上につながりにくい広告クリックについて、徐々に入札額を自動的に下げていく戦略。新規開拓に向いている。 |
動的な入札(アップとダウン) | 売上につながりにくい広告クリックの入札額を下げ、反対に売上につながりやすい広告クリックの入札額を上げていく戦略。効果的な広告運用を希望したい方に向いている。 |
固定額入札 | キャンペーン期間を通して一定の金額を用いる入札。特定のターゲティングをしたい場合に向いている。 |
広告グループは、作成したキャンペーン1つにつき複数作ることが可能です。関連性のある商品ごとに分類して広告グループを作成すれば、広告グループ別に運用結果を分析できるようになるでしょう。
後に分析しやすいように、広告グループ名は分かりやすい名前に設定しておくことをおすすめします。
スポンサーブランド広告の運用は、以下のような手順で行います。
1つずつ解説します。
スポンサーブランド広告を利用するには、まずAmazonブランド登録が必須となります。
Amazonブランド登録とは、Amazon上で独自ブランドの商品を販売するにあたって、事前にブランド情報などを登録するサービスのことです。ブランド登録することによって、自社ブランドの商品を一元管理でき、偽造品からブランドを守れます。Amazonに申告することで、偽造品を削除してもらうことも可能です。
Amazonブランド登録を行うには、商品について商標登録がされていなければいけません。商標登録は特許庁への申請が必要で、申請してから正式に登録されるまでには通常、半年から1年程度の時間が必要であることに注意が必要です。
スポンサーブランド広告の運用を計画しているのであれば、商標登録の手続きを早めに済ませておきましょう。
Amazonに自社ブランドを登録できたら、キャンペーンを作成します。以下の操作はすべてAmazonセラーセントラルから行います。
3種類のキャンペーンのなかから「スポンサーブランド広告」を選んでクリックしましょう。キャンペーンの名前や予算、公開日や終了日など、基本的な項目を埋めていきます。
最低額は100円から設定できるため、予算が潤沢でない場合であっても諦める必要はありません。続いて広告フォーマットを設定します。広告フォーマットには、以下のような種類があります。
自社商品の性質にもっとも適した広告フォーマットを選ぶことが大切です。例えば、動画で紹介することで初めて使い勝手や魅力が伝わる商品であれば、積極的に動画を選択するべきでしょう。
キャンペーンと広告フォーマットが決まったら、次にクリエイティブの表示項目を設定します。以下の項目について定めなければいけません。
特に注意すべきは、見出しの項目です。見出しの項目はAmazonのガイドラインが適用される部分であるため、虚偽の表記や誇張しすぎた表現にならないよう、慎重になる必要があります。
また、カスタム画像は商品ページの画像とは別に表示されるもので、比較的大きめであることが特徴です。ブランドイメージを形作る重要な役割を担っているため、画像作成に力を入れることが広告効果に大きく寄与します。
ユーザーにベネフィットを想起させる魅力的な画像を設定し、興味を引き付けるよう工夫してみましょう。
最後にターゲティングを選びます。ターゲティングとは、広告をどのユーザーにどのように表示させるかの設定であり、スポンサーブランド広告においては以下の2種類があります。
キーワードターゲティングは、商品の関連キーワードを設定することで、当該キーワードで検索された際に広告を表示させるものです。
表示条件は「部分一致」「フレーズ一致」「完全一致」のなかから選べます。露出を強化したいキーワードや、逆に制限したいキーワードをコントロールできるようになっています。
また「自動入札」を有効にすることで、検索結果画面上部以外の表示位置での入札価格を自動調整させることも可能です。
一方、商品ターゲティングは、特定の商品やカテゴリーなどを指定することで広告配信ができる方法です。カテゴリーのなかから「推奨」を選択することで、Amazonが推奨するカテゴリーから広告商品を選択できます。
また、商品ターゲティングにおいては、「除外商品」を設定することも可能となっています。
スポンサーディスプレイ広告を運用する段取りは、以下のようなものです。
順番に見ていきましょう。
まずはAmazonセラーセントラルにログインし、キャンペーンマネージャーでキャンペーンを作成することから始めます。3種類あるキャンペーンから「スポンサーディスプレイ広告」を選択し、以下の項目を入力しましょう。
「1日の予算」の項目には初期値が設定されていますが、そのままにしておくことは推奨されません。必ず自社の予算を考慮したうえで、適切な額を設定してください。
キャンペーンを作成したら、次に広告グループを作成します。広告グループは、キャンペーン1つあたり複数作成することが可能です。関連性のある商品をグループ化しておくことで、運用結果の分析などが楽になります。
分析の際に混乱しないよう、広告グループ名は分かりやすい名前に設定しておくことをおすすめします。
キャンペーンと広告グループを作成したら、続いて入札方法を決定します。入札方法は3種類用意されており、以下のなかから選ぶ必要があります。
Amazon広告は上記3要素のすべてが絡むものですが、特に何を重視するかで判断しましょう。それぞれの選び方としては、以下を参考にしてください。
リーチに合わせた最適化 | 商品の認知度を向上させたい場合に使用する。 |
ページの訪問数に合わせた最適化 | 商品のコンバージョンアップなどを図りたい場合に使用する。 |
コンバージョンに合わせた最適化 |
次に広告フォーマットを選択します。スポンサーディスプレイ広告における広告フォーマットは、「画像」と「動画」の2種類です。
画像を選択した場合には、商品画像が自動で作成されます。改めて画像素材を準備する必要がないため、手間がかからない点はメリットといえるでしょう。
動画を選択した場合には、表示するべき動画を自社で作成し登録する必要があります。画像に比べると手間はかかりますが、動画によって商品の機能をうまく説明できる場合などは、積極的に活用するべきです。
スポンサーディスプレイ広告を利用して宣伝したい商品を選びます。商品を選択する方法には、以下の3種類があります。
検索 | ASINまたはSKUで検索して1個ずつ追加する |
リストを入力 | ASINリストをコピー&ペーストする |
アップロード | テンプレートを利用して、ASINリストをアップロードする |
スポンサーディスプレイ広告においては、以下の2種類のターゲティング方法があります。
〈コンテキストターゲティング〉
コンテキストターゲティングを選んだ場合、選択した商品に応じて推奨カテゴリーが表示されます。カテゴリー単位で広告を表示させたいのであれば、提案されたなかから選択するのがおすすめです。
広告を配信したいカテゴリーが、推奨のなかに含まれていない場合には、隣にある「検索」から、ターゲットとしたいカテゴリーを検索しましょう。
〈オーディエンス〉
オーディエンス設定は、以下の3つのカテゴリーから選択できます。
Amazonオーディエンス | ライフスタイル、興味関心、ライフイベント、インマーケットなどからアプローチする |
閲覧リマーケティング | 選択した条件に合致する商品詳細ページを閲覧したユーザーにアプローチする |
購入リマーケティング | 選択した条件に合致する商品を購入したユーザーにアプローチする |
閲覧リマーケティングと購入リマーケティングにおいては、それぞれ訪問後あるいは購入後何日間のユーザーを対象にするかを選択可能です。以下の選択肢があります。
最後に、クリエイティブを設定します。任意の設定であり、配信したいロゴや見出し、画像などを自由に設定可能です。
宣伝したい商品を追加すると自動で広告が表示されますが、カスタマイズしたい場合は個別で画像を入稿します。広告宣伝の効果を決定する重要な要素であるため、プレビュー画面を参照しながら慎重に設定することが大切です。
Amazon広告を運用するコツとしては、主に以上の3つが挙げられます。
結局のところ、広告の効果は総合力によるところが大きいものです。しかし、現実的には予算などに限りがあるため、要所に絞ってリソースを注ぎ込むことが重要となります。ここではその重要な要素について見ていきます。
キーワードターゲティングは、比較的ハードルが低いにもかかわらず、初心者でも成果を出しやすい手法です。真っ先に学んでおいて損はありません。
キーワードターゲティングの特徴は、ユーザーがAmazon内で検索しているキーワードに対して広告が出せることです。
Amazon内で検索したということは、ユーザーの興味はすでに購入に近づいている状態であることを意味します。ユーザーの心理をすくい取るように、上手に特定のキーワードをターゲットに設定することで、費用対効果のよいターゲティングが確立されます。
また、スポンサープロダクト広告を運用する場合、通常はオートターゲティングから始めます。オートターゲティングは、購入につながるさまざまなキーワードを自動的に収集するため、広告戦略におおいに役立つでしょう。
広告をクリックしてユーザーが訪れたとしても、商品ページが魅力的でなければ、購入へと促すことはできません。商品詳細ページにおいては「商品名」「商品画像」「商品説明」の3つが重要です。
商品名は、以下の点に注意してつけましょう。
商品画像には、メイン画像とサブ画像があります。メイン画像は、広告としてユーザーに表示される画像になるため、クリック率に大きな影響をおよぼします。
一方のサブ画像は、商品の詳細イメージをユーザーに提供するものであり、商品の購入率に影響を与えます。
商品説明には「この商品について」「商品の情報」の2種類があります。前者は箇条書きで、5~10個掲載できます。すっきりとした見た目を意識しましょう。後者は表を用いるスタイルであるため、スペックをきちんと整理することが大切です。
Amazonでは、四半期に一度ビッグセールがあるほか、頻繁にタイムセールも開催されています。セール時にはユーザーの購買意欲も増加しているため、積極的に広告を運用することで、大きな効果が見込めるでしょう。
ただし、セールで割り引いた分は店舗負担となるため、利益率が低い商品はセール時の広告対象として適していません。目の前の売上だけに注目するのではなく、商品の利益率などをしっかりと考慮して、どの商品をセール時に推していくのかを考えましょう。
Amazon広告は、初心者でも比較的分かりやすいよう設計されています。しかし忙しい事業者にとって、広告を自社で運用することは難しいと感じることもあるでしょう。
ここでは、広告運用するリソースがない、いまいち効果が出ないという方のために、広告運用を代行してくれる会社を6つ紹介します。
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