更新日:2023.11.14
世界中で多くの企業が利用し、日本にもすっかり定着したAmazon。
当然、企業同士の競争は激化するので、Amazon内でライバル企業との競争に勝ち、売上を上げていくには、相応の対策が必要です。
この記事では、そのための施策の1つ、”Amazon SEO”の具体的な対策について、分かりやすく解説します。
まず、Amzon SEOとは何か、Amazon SEOが各企業にとってどこまで重要なのか、お伝えしましょう。
そもそも、”Amazon SEO”とは、「Amazon内におけるSEO」のことです。
そしてSEOとは、”Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)”の略で、GoogleやYahoo、Amazonや楽天といった検索エンジン内で、自社のサイトが最も目的を達成しやすい状態にしていくことを指します。
Amazonの場合、出店企業の目的は「売上最大化」ですから、SEOを通じて売上最大化を実現することになります。
ここで、「売上=訪問数×転換率×客単価」と考えることができ、「訪問数」は、自社のサイトがいかに多くのユーザーの目に留まるかが重要になるので、SEOを通じて検索順位を上げることは、自社の売上に直結します。
”Amazon” SEOというからには、Amazonと他のサイトでSEOに違いがあります。
そもそも、Amazonにせよ、Googleにせよ、あらゆる検索エンジンには、「アルゴリズム」というものが存在します。
「アルゴリズム」とは、「検索結果の表示順等を決定する論理、考え方」のことで、検索エンジン上の各サイトは、このアルゴリズムに基づいて評価されることになります。
AmazonとGoogleでは、このアルゴリズムが全く別物であるため、SEOのやり方も異なります。
それぞれがどんなアルゴリズムなのかは非公開なので、誰にも正解はわかりませんが、AmazonのSEOにおいては、GoogleのSEOと比べて、「販売件数」が影響してくると言われています。
売上を最大化するためにSEOをするのに、そのSEOに売上件数が絡んでくる……。
皮肉な話ですが、それくらいSEOは複雑で、他企業に勝つチャンスがあふれているということです。
では次に、SEOによって検索順位を上げていくことが企業にどれほどの影響を与えるのか、解説します。
Amazonは非常に大きなプラットフォームであり、大量の商品が存在するので、検索結果もそれだけ膨大なものになります。
この検索結果を、1つ残らず全部見る方はほとんどいないでしょう。
では、検索結果は一体どの程度まで、ユーザーの目に留まるのでしょうか?
様々な見解がありますが、Amazonの場合は、70%の人は1ページ目までしか見ないと言われています。
では、「70%の人は1ページ目までしか見ない」という前提で、Amazonの検索結果画面を確認してみましょう。いくつの商品がユーザーの目に留まることができるのでしょうか?
こちらは、Amazon内で「SEO」と検索した際のPC表示画面です。
ご覧のとおり、一行に5つの商品が並び、1ページには14列表示されます。
ところが、先頭の4商品(写真赤枠箇所)は、Amazonにお金を払って掲載してもらう広告枠です。
つまり、検索結果の1ページ目までに掲載されるには、何十、何百もの商品がある中で、少なくとも5×14-4(広告枠)=66番目に表示される必要があるということです。
そして、この検索結果をスマホで表示すると、下の写真のようになります。
1画面に表示されるのは3商品まで。しかも最初の3つは広告です。そして、1ページ目に表示されるのは、広告の状況にもよりますが、おおよそ15商品です。
また、「人がスマホをスクロールするのは3回まで」と言われることもありますし、パソコンの場合でも、ページのすべてを見る人は少ないと思われるので、実際にユーザーの目に留まる商品はさらに限られてきます。
また、「35%の人が最初の3つの商品をクリックする」と言われることもあるので、やはり、SEOによって検索順位を上げることは、Amazonで売上を上げるうえで欠かせない施策だといえるでしょう。
ここからは、Amazon SEOの具体的な方法について解説していきます。
まずはじめに、できるだけ多くのユーザーの目に留まるようにするために、ユーザーがよく使うキーワードを押さえることが肝心です。
また、「よく見られているページ」=「人気の記事」とみなされ、Amazonのアルゴリズムからの評価も高まるため、キーワード選びは検索順位にも影響を与えます。
では、検索頻度の高いキーワードは、どのようにして調べたらよいのでしょうか?
いくつかおすすめのツールをご紹介します。
最初にご紹介するのは「Amazonサジェスト」です。
Amazonの検索ボックスに単語を入力すると、自動で検索キーワードが提案されます。
例えば、下の写真は「SEO」と検索した際の検索ボックスです。
「SEO」と入力した段階で、いくつかのキーワードが自動で提案されます(赤枠箇所)。
これがAmazonサジェストです。
このAmazonサジェストを活用することで、売上を上げたい商品のカテゴリや商品名とセットでよく使われているキーワードを把握できます。
Amazon広告を出稿している企業にとっては、Amazon広告のデータも、SEOに有効なキーワードを考えるのに有益なデータになり得ます。
Amazonの広告レポートを見れば、キーワードごとのクリック率やコンバージョン率を把握できるため、商品と相性のよいキーワードを探すヒントになります。
Googleが提供しているサービスを使うこともできます。
まずご紹介する「Googleトレンド」は、今どんなキーワードがどれくらい検索されているかという「トレンド」を把握できるツールです。
特定の単語を入力すると、その単語の検索回数の推移と、地域別の動向を把握できます。
ある単語がキーワードとしてふさわしいかどうか判断する際に活用できます。
Amazonサジェストと同様に、Googleの検索窓にキーワードを入力した際に提案されるワードも、キーワード選びのヒントになります。
Amazonサジェストの方が重要ですが、「今よく検索されているワードを知る」という意味では有効です。
最後に、Googleキーワードプランナーをご紹介します。
Googleキーワードプランナーは、あるキーワードを入力すると、そのキーワードがどんな単語とセットで、どれくらい検索されているのかを教えてくれます。
下の写真は「SEO」と入力してみた場合の例です。
以上、「検索頻度の高いキーワード」を調べるツールのご紹介でした。
次は、上記のツールを使って選定したキーワードをどこで使ったらよいのか、解説していきます。
①商品名
第一に、商品名です。ユーザーにとっても、一番最初に目にする言葉で最も大きく表示されるので、SEOにおいても、商品名は極めて重要です。
②商品仕様(商品説明の箇条書き)
商品名に続いて重要になるのが、「商品仕様」と呼ばれる部分です。(「商品説明文」と言われることもあります。)
商品仕様は、箇条書きで記載することになっており、最大で5つまで設定できます。(下記写真の赤枠箇所)
Amazonのアルゴリズムでは、この商品仕様も評価対象になっているとされているため、意識的にキーワードを盛り込むなど、工夫が必要です。
Amazon SEOの方法2つ目は、CVRを上げることです。
この方法について解説します。
まず、CVRとは、Conversion Rate(コンバージョン率))の略で、webサイト訪問者のうち、そのwebサイトが最終目的にしている成果(Amaozon出店者の多くの場合は「購入」)に至った割合のことです。
Amazonのアルゴリズムでは、「CVRが高い=ユーザーの興味・関心に応えている」と判断され、高く評価されるので、検索順位が上がりやすくなります。
次に、CVRを高めるためにやるべきことをご紹介します。
まずは、すでに解説したキーワードの工夫が重要です。
ユーザーはにニーズをもって検索するので、そのニーズに応え、ユーザーが「気になる!」と思わずクリックしてしまうようなキーワードを設定する必要があります。
また、商品紹介文をいかに魅力的に書けるか。という観点も重要です。
よほど名の知れた有名ブランドでもない限り、製品名を見ただけでは、それがどんな製品なのか、ユーザーにはわかりません。
そのため、この商品紹介文は、必ずユーザーに読まれる箇所です。
他製品と差をつけられる箇所でもあるので、商品の魅力を最大限伝えられる紹介文を作成しましょう。
商品説明文と同じく大事になるのが、「商品紹介コンテンツ」です。商品説明文はテキストのみで商品の魅力を訴求しますが、「商品紹介コンテンツ」は、画像も用いて商品の魅力を訴求できるため、商品紹介文よりも強力です。
また、商品紹介コンテンツにテキストで記載した文章はSEOにも影響するため、キーワード選びも重要です。
なお、商品紹介コンテンツにはテキストを記載できることから、商品紹介コンテンツを用いるときは、商品紹介文は不要になります。
ユーザーレビューもCVRに影響を与えます。
商品紹介コンテンツなどを見て、「この商品よさそうだけど、どうしようかな」と迷っているユーザーが次に見るのが、ユーザーレビューです。
ユーザーレビューは、先にその商品を購入した人からの第三者評価なので、ユーザーレビューが高いと、購入を迷っているユーザーを後押しすることになり、CVRが高まります。
ユーザーレビューだけでなく、ショップレビューも重要です。
Amazonには膨大な数の出店者がいるため、同じ商品を複数の会社が売っているケースも珍しくありません。
そのため、Amazonで売上を上げるには、商品を購入するという意思決定だけでなく、「このお店で」購入するという意思決定をユーザーに促す必要があります。
そこで重要になるのがショップレビューです。
「配送が速い」「アフターフォローが丁寧」「梱包が丁寧」など、よい評価がたくさん書かれていると、ユーザーが安心して購入に進めるため、CVRが高まります。
Amazon SEOに有効な施策3つ目は、「販売件数のアップ」です。
どの店舗も、よく売れている商品を前面に打ち出すと思いますが、それはAmazonも同じです。
Amazonでは、直近1週間の販売件数を評価しており、よく売れている商品ほど、上位表示されることになります。
ここからは、販売件数を増やす方法をご紹介します。
販売件数を増やす方法の1つ目は「値引き」です。
価格を下げると、販売件数は増えますが、1件販売したときの利益は小さくなるので、どの店舗にとっても、積極的に打ち出したい施策ではありませんが、検索結果を上げるために、一時的に値下げ戦略を取ることもあります。
続いての方法は、広告の活用です。
Amazon内での広告は、販売ページへの訪問者数を短期間で増やすのに効果的です。
ただし、ユーザーが広告をクリックしたタイミングや、広告が表示されたタイミングで費用がかかりますし、広告に設定するキーワードによって広告1回あたりの費用が大きく変わるので、戦略的に活用できなければ、ただ費用をつぎ込むだけになりかねないので、重要な施策です。
Amazonでは、ユーザーの購買体験の満足度を高めるため、各商品ごとに、「商品パフォーマンス」という指標を設け、各商品を評価しています。
AmazonにおけるSEOにおいては、この商品パフォーマンスも影響を及ぼすため、商品の評価を高めることも、間接的なSEO対策だといえるでしょう。
先にお伝えした販売実績も、商品パフォーマンスを決定づける要素です。
Amazonのアルゴリズムは、購入者にとって価値のある商品を提供するため、商品の人気や信頼性を示す指標である販売実績を重視して、検索順位を決めています。
そのため、広告などを用いて販売実績を作ることが、最初のAmazon SEO対策といえるでしょう。
Amazonでは、商品が在庫切れを起こすと、検索順位に悪影響を及ぼす可能性があります。
在庫切れだと、商品を購入したいと思ったユーザーが結局購入できず、ユーザーの満足度を下げてしまいかねないためです。
つまり、適切に在庫を管理することは、Amazonにおいて機会損失を防ぐ以外に、SEO対策としての効果もあるということです。
Amazon SEOとして最後におすすめするのは、コンサルや運営代行会社などに外注し、プロに任せるという方法です。
これまで見てきたように、Amazon SEOには様々な施策が存在し、どれも相応のノウハウとコストを必要とします。さらに、検索キーワードなどは、移り変わりが激しいので、ずっと対策を打ち続ける必要があります。
これらをすべて、1から内製で進めようとするのは、多くの企業にとって困難なことですので、思い切って外注してしまうという方法もあります。
株式会社ピュアフラットは、「結果にしっかりこだわるコンサル会社」として、Amazonを始めとするあらゆるECモールでの売上アップ実績があります。
SEOはもちろん、広告運用や商品紹介ページの作り込みなど、Amazonで売上を上げるために必要な施策を一気通貫してご支援可能です。
無料の店舗診断も期間限定で承っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
以上、Amazonで売上を伸ばすための、Amazon SEOの具体的な方法を解説しました。
Amazon SEOには、キーワード選びを中心に、商品ページのありとあらゆる部分の作り込み、値引きなどの販売戦略や広告戦略など、様々な施策が存在します。
そのため、0から売上最大化に至るには相当な労力と時間とコストがかかるので、今や外注が当たり前になってきています。
弊社では、売上が上がった場合にのみコンサル費用が発生する成果報酬制を採用しているため、最小限のリスクでお取り組み可能です。
コンサル会社に委託して、本当に売上が伸びるの?
多くの場合、売上は上がります。
どうしても売上が上がるか不安な場合は、成果報酬を採用している会社を選ぶとよいでしょう。
成果報酬であれば、クライアントの売上を上げなければ、コンサル会社も売上が上がらなくなるので、売上げアップにコミットすることになります。
あるいは、契約開始前に、コンサル会社側で売上アップできるかを精査し、難しいと判断したら、そもそも契約しないということもあり得ます。
また、コンサル会社を利用することの価値は、売上最大化まで「最短で」到達できることです。膨大な時間と莫大な予算をかけてありとあらゆる施策を試せば、コンサル会社なしでも売上最大化に到達できる可能性はありますが、費用対効果を考えると、「最短距離で売上最大を実現できるコンサル会社に外注した方がよい」という結論に至る可能性があります。
キーワード選びや広告運用は、どれくらいのスパンでチェックすればいいの?
正解はありませんが、できるだけ短いスパンで、可能であれば毎日のチェックをおすすめします。
Amazonは競合他社やユーザー数が多く、その分トレンドや検索順位などの移り変わりも激しいため、最速で変化に対応し続けることが、売上最大化のコツです。
特に広告運用においては、細やかな分析と改善が、運用効果を大きく左右するので、短いスパンでPDCAを回し続けることがカギになります。