Amazonの販売数分析ツールで売上アップを目指そう
2024.08.29
更新日: 2024.5.28
Amazonで出品するにあたって、「ベンダー」と「セラー」という2種類の販売方法があります。
「ベンダー」と「セラー」は出品のしくみや料金体系が異なり、概要とそれぞれのメリット、デメリットを把握する必要があります。
そこで今回は、以下の観点からAmazon出品において知っておきたい情報を解説します。
この記事を最後まで読むことでAmazonでの効率的な出品方法がわかります。ぜひ、自社にあった出品形態を選ぶ際の参考にしてください。
目次
ベンダーとは、Amazonへ商品を卸して、販売をAmazonへお任せするスタイルのことです。そのため実際に商品を買ってもらう相手は「Amazon」ということ。
ベンダーとAmazonとの直接取引により、Amazonマーケットプレイスへの出品は行わず、Amazon自体の販売チャネルを活用できるメリットがあります。
つまり、ベンダーは実際の販売は行わず、Amazonに商品を卸した対価として収入を得られます。
セラーとの違いについてですが、セラーは”Amazonユーザー”に商品を販売するのに対して、ベンダーでは”直接Amazon”に商品を販売して利益を上げるところです。
ベンダーとセラー各々の月額利用料は以下の通りです。
ベンダー :0円 ( 販売手数料なし )
セラー [ 大口 ]:4,900円(税抜) ( 販売手数料 )
セラー [ 小口 ]:0円 ( 販売手数料+基本成約料 )
セラーは大口出品または小口出品を選ぶ必要があり、諸々の手数料を計算しなければなりません。
「販売手数料」に関しては、セラーはカテゴリによって販売手数料が決まっておりますが(小口出品の場合、販売手数料に加え「基本成約料」も発生)、ベンダーは販売手数料がかからず月額無料で販売できます。
ただベンダーの場合は販売価格の定価以下でAmazonへ商品を卸すため、セラーと比較して必ずしも得をする出品形態というわけではないため注意してください。
▶︎Amazonの出品について詳しくはこちら
ここからは、Amazon出品におけるセラーとベンダーのメリットを解説します。
利用前に以下の内容を確認して検討材料にしてください。
セラーとして商品を出品するメリットは、以下の4つです。
出品の価格設定をはじめ、出品の自由度が比較的高いのが特徴です。それぞれ詳しく見ていきましょう。
セラーは出品者側で商品の価格設定ができます。商品の原価に応じて価格を決めたり、需要や売れ行きから価格を検討したりできるのがメリットです。
しかし、価格設定は売上やカートボックスの獲得率に影響するため、スキルやコツが必要となり、調整に時間や労力もかかります。
もし他の出品者が極端に安価な価格設定をしてしまったり供給過多だったりすると、需要の変化により値崩れが起きるリスクがあるでしょう。
そのために設定価格で売れなくなった場合値下げが相次いで起こってしまうと、価格の下落に伴い利益やブランドイメージのダウンは免れません。
自由に価格設定ができるからこそ慎重に行う必要があります。
セラーは、ベンダーに比べて確認できるデータが幅広いため、データにもとづいて施策を実施しやすいのが特徴です。
コンテンツのABテストやビジネスレポートなどのセラーが利用できる機能も多く、売れるショップづくりに役立てられるでしょう。
セラーは使える機能が豊富な分、Amazonでの売上アップのための施策も行いやすいです。
セラーは配送方法も自由に選択でき、出品者出荷とFBA(フルフィルメント by Amazon)から選ぶことができます。
出品者出荷とは自社や契約倉庫などから出品者が商品を出荷する方法で、FBAはAmazonに商品を納品しピッキングや梱包、配送などを代行してもらう方法です。物流業務の管理能力を考慮し、自社にあった配送方法を選択しましょう。
例えば自社配送を選ぶことで、出荷に関する情報をより細かく把握して管理ができるというメリットもあります。
配送体制についても高い自由度があるため、ビジネスモデルに合わせた最適な運営が可能です。
セラーは出品する商品も自由に選択できます。自社で売上を伸ばしたい商品を販売しやすいため、販路の拡大に活用しやすいのがメリットです。
幅広い商品ラインナップを構築できる一方、一部の商品カテゴリーではAmazonの許可が必要な場合があります。そのため、出品前に販売したい商品がAmazonの許可対象商品かどうかを確認しなければなりません。
商品によっては許可対象商品かの確認が必要になりますが、比較的自由に商品を販売することができます。
▶︎Amazonのセラーセントラルについて詳しくはこちら
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ベンダーとして出品するメリットは、以下の4つです。
主に運用の負担を軽減したい方に向いています。それぞれ詳しく見ていきましょう。
ベンダーの利益は、シンプルに商品の卸値から掛け率に応じた費用を差し引いた額です。料金形態が明確なため利益を把握しやすくなっています。
ベンダーは維持費がかからないうえに配送も任せられるため、利益の計算が比較的簡単にできるでしょう。
ベンダーは、自社に代わってAmazonが商品を販売・発送するため、運営の手間が省けます。
Amazonが販売を行うということは一定の売上を見込みやすいということ。自社のリソースを抑えつつ売上を確保できるのもメリットでしょう。
Amazonの売上に大きく影響するカート獲得率は、セラーよりもベンダーの方が高いといわれています。
カートの獲得には、競争力のある価格設定や優れたカスタマーサービスの提供などが必要になりますが、ベンダーではそれらを全てAmazonが行うため、ハードルが低くなるのがメリットです。
ベンダーは在庫調整の判断もAmazonに任せられる部分が多いため、同一価格で販売していたとしてもセラーよりベンダーの方が販売率が高いことが多いです。
また、過剰在庫による管理コストの増加や在庫切れによる機会損失は防ぎたいもの。ベンダーであれば商品はAmazonが買い取ってくれるので、在庫リスクがないこともメリットです。
続いて、Amazon出品におけるセラーとベンダーのデメリットを解説します。
セラーのデメリットは、以下の3つです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
セラーでは大口と小口の商品プランがありますが、大半は大口商品プランを選ぶでしょう。
大口出品向けのプランを選ぶと、月額約4,900円の料金がかかります。この費用は販売実績に関わらず必ず発生するため、事業が軌道に乗るまでは経費負担となります。
セラーは参入のハードルが低いため、競合が多いです。差別化戦略を立てないと価格競争に巻き込まれ、利益が出にくい可能性があります。
そのため、人気商品の販売権を確保したり、オリジナル商品の開発に取り組んだりと、他の出品者との差別化を図る必要があります。
セラーは様々な手数料(販売手数料、FBA手数料、リファーラル手数料など)を支払わなければならないため、正確な利益計算が難しいです。
利益率を高めるためには、様々な手数料を最小限に抑えることが重要になります。
そのためには、手数料の仕組みを十分に理解し、適切な価格設定を行うことが大切です。さらに過剰在庫に注意しなければ在庫コストがかさんでしまうでしょう。
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ベンダーのデメリットは、以下の2つです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ベンダーの場合、メーカー側が希望する販売価格は適用されず、卸価格でAmazonに出品する必要があります。
卸価格はAmazon側が過去の需要動向から独自に決定します。価格が頻繁に変動するため、他の販売チャネルやブランドイメージに影響が出る可能性があるでしょう。
ベンダーになったとしてもAmazon側の利益が生まれなかったり納品のパフォーマンスが悪かったりすると、Amazonからの注文が止まってしまう恐れがあります。
Amazonに任せきりにせず、出品者側でも商品ページの改善や広告運用などに取り組む必要があります。
AmazonのベンダーになるにはAmazon側から招待を受ける必要があります。出品者の希望だけではベンダーになれません。
招待を受けるための条件は以下の通りです。
Amazon側の審査に合格するのはもちろん、一定の販売実績や在庫管理能力なども求められるでしょう。
今回はベンダーとセラーについてメリット・デメリットを含め解説しました。
セラーは価格設定や在庫管理を自社で実施できるため、自由度の高い出品が可能です。しかしその分、自社で販売管理を行う手間がかかります。
ベンダーは、商品を卸したあとの在庫管理などはAmazonが行ってくれるメリットがあります。一方で、卸価格で出品する必要があったり、売れ行きによってはAmazonからの注文が止まる可能性もあります。
ベンダーになるにはAmazonからの招待、審査に合格する必要があるものの、運用の手間を少なくして販売実績を積み上げていきたい方はベンダーを目指すと良いでしょう。
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