更新日:2023.11.21
楽天市場で出店しようと検討する中で、どんな手順で出店できるのか、そもそもどのようなメリット・デメリットがあるのか気になる方も多いのではないでしょうか?
ECサイト・ネットショップには、AmazonやYahoo!ショッピングなどもある中で、楽天市場を選択するからには儲かるかどうかがキーポイントです。
この記事では、楽天市場で出店するにあたってメリット・デメリットや手順、審査通過のポイントについて徹底解説していきます。
なお、弊社では楽天市場の新規出店ガイドを無料で提供しています。
これから楽天市場に出店を考えている方に向けて、失敗しないための出店手順や出店審査に通過する3つのポイント、成果を最大化するためのポイントについて徹底解説しています。
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では早速、楽天市場で出店するメリット5つを紹介します。
まず、最大のメリットは、楽天市場の会員数がトップクラスで国内屈指の集客力を誇ること。
2021年時点での会員ID数は日本人口の95%を占める1億2,700万人。毎年会員数は増加傾向にあります。
また、ニールセンが提供する2021年12月のMonthly Totalレポートによると、トータルで月間5,104万人が利用し、AmazonとYahoo!ショッピングを凌いで一位となりました。
このように、単純に会員数が多いだけでなくアクティブなユーザーが多いのも楽天市場の魅力です。
次のメリットは、楽天市場のEC市場シェア率が非常に高いことです。
2021年における国内のEC市場規模は、伸長率7.35%と市場規模が拡大していることが分かります。2021年の市場規模は20兆を超えています。
これからも拡大していくことが予想される市場であるため、新規参入するにはおすすめの市場であると言えます。
”
令和3年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、20.7兆円(前年19.3兆円、前々年19.4兆円、前年比7.35%増)に拡大しています。また、令和2年の日本国内のBtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は372.7兆円(前年334.9兆年、前々年353.0兆円、前年比11.3%増)に増加しました。
なお、令和元年における日本国内BtoC-EC市場規模は19.4兆円、日本国内BtoB-EC市場規模は350.0兆円であったところ、令和3年における日本国内のBtoC-EC及びBtoB-EC市場規模は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が強まる前の令和元年における市場規模を超したと評価できます。
引用:経済産業省「電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」
”
3つ目のメリットは、楽天市場では定期的にセールやキャンペーンが開催されます。
お買い物マラソンや楽天スーパーセールといった楽天ポイントがお得に獲得できるイベントは、ユーザーが消費行動を起こす大きな動機になります。よって、それだけ多くのユーザーが集まり、商品を購入してもらいやすい機会がすでに用意されているわけです。
事業者目線で見ても、商品が売れやすいセールやキャンペーンを有効活用することで、より売上アップを狙いやすいでしょう。
こういったセールやキャンペーンの際に、上手く自社で販売している商品を絡めて売上を伸ばしていくことが楽天市場の運営では重要になります。
4つ目は、楽天市場では複数の販促方法が提供されていることです。
例えば、楽天ポイントによる販促がその一つです。楽天市場でお買い物を続けていくと、自然に楽天ポイントが貯まります。「せっかくポイントが貯まったのに、使わないのは勿体ない」という思考になり、どんどん消費行動をしてくれます。
また、楽天アフィリエイトと呼ばれるサービスを介した商品紹介による販促も可能です。アフィリエイターと呼ばれる広告代理店の役割を担う人々に商品を紹介してもらうことで認知拡大から注文獲得に繋げることもできます。
このように複数の販促方法が用意されていることによって、楽天市場で消費者がたくさんの商品を購入してくれる仕組みができています。とはいえ、販売者側も見やすいページを用意したり、適切なキーワードを設定したりするのは必要となります。
最後は、楽天市場の専任ECコンサルタントがサポートしてくれること。
店舗を出店するにあたってのサポートはもちろん、出店後の売上を上げるための支援をしてくれます。楽天市場の仕組みを知り尽くしたECコンサルタントが、店舗にあった売上アップのアドバイスをしてくれるため、売上を上げるチャンスを広げられます。
しかしここでサポートしてくれるECコンサルタントは、自分で選ぶことができません。そのため、良いコンサルタントの場合もあれば、そうでないこともあります。
そのため、ピュアフラットのような外部のECコンサルタントを活用する方も多いですよ。
もし出店したのに「売上が伸びない」と不安を感じている方は、ぜひピュアフラットの「無料店舗診断」を試してみてください。
一方で、楽天市場へ出店するデメリットも3つあります。
まず、出店にかかる費用が他モールと比較して割高であることが挙げられます。
出店プランについては以降で詳しく紹介しますが、全3種類あるプランではそれぞれ6万6,000円(税込)の初期費用と各プランで設定された月額出店料がかかります。
最も安いプランでは月額21,450円(税込)で出店できますが、最も大きなプランだと月額11万円(税込)かかります。
しかし費用がかかる分、楽天から得られる恩恵も大きいため、利用者の多いECモールになっています。初期コストやランニングコストの高さで気が引けるかもしれませんが、楽天会員ID数「1億3,000万」の集客力を考えれば、仕方ないのかもしれません。
参考:「楽天市場への出店・開業案内」
そして、楽天市場では一部プロモーションに制限があります。
具体的には、店舗の管理画面から消費者のメールアドレスをダウンロード不可にしていることなどが挙げられます。ただ、これは個人情報が外部に流出することを防止するためです。
楽天市場を安心して利用してもらうために尽力してくれているので、この点はきちんと理解したうえで運営していきましょう。
3つ目に、店舗開設や運営に工数がかかることが挙げられます。
楽天市場は販売者側の自由度が高いです。そのため、ページ作成するのに手間がかかってしまったり、毎月行うイベントへの準備が必要です。
楽天市場では、このように店舗開設や運営に工数がかかります。しかしユーザーにとって見やすいページを作成しやすいため、売上アップに直結します。
なので店舗開設と運営に工数がかかることは理解した上で、どのように運営していくかを考えていきましょう。
このように、楽天市場を自分で運営するのは大変です。
そのため、自分で運営するのが不安な方は立ち上げやイベントの対策など、楽天市場の運営を理解しているコンサルタントに依頼するのがおすすめです。
弊社では、楽天市場を中心にECモールのコンサルタントをしています。もし自分で運営するのを不安に感じている方は、ぜひ以下のリンクからお気軽にお問い合わせください。
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画像出典:楽天出店案内
では次に、楽天市場で選べる3つの出店プランを解説します。
初期費用(税込) | 66,000円 |
月額出店料(税込) | 21,450円 |
システム利用料(税別) | 月間売上の3.5~7.0% |
登録可能商品数 | 5,000商品 |
画像容量 | 500MB |
がんばれ!プランは、ネットショップの運営経験が浅い事業者向けのスタータープランです。
毎月発生する費用が最も安く、その他のプランと比較しても始めやすいのが特徴。また、140万円以下を目標金額として始める段階においておすすめです。
初期費用(税込) | 66,000円 |
月額出店料(税込) | 55,000円 |
システム利用料(税別) | 月間売上の2.0~4.5% |
登録可能商品数 | 20,000商品 |
画像容量 | 5GB |
スタンダードプランは、目標月商を約140万円以上としている事業者におすすめのミドルプランです。
最大の特徴は、システム利用料が月間売上の2.0〜4.5%と割安なランニングコストで運営できること。画像容量も5GBまでと「がんばれプラン」の10倍の容量を確保できるのもポイントです。
初期費用(税込) | 66,000円 |
月額出店料(税込) | 110,000円 |
システム利用料(税別) | 月間売上の2.0~4.5% |
登録可能商品数 | 無制限 |
画像容量 | 無制限 |
メガショッププランは、上限を気にせずどんどん売上を拡大していきたい事業者におすすめの上級プランです。
登録可能な商品数と画像容量が無制限で利用できます。プランの中では最も多くのコストはかかりますが、その分、大きな売上を目指せること間違いありません。
システムサービス利用料金 | 楽天ポイント | 楽天会員が購入した代金の通常1.0% |
モールにおける取引の安全性・利便性向上のためのシステム利用料(税別) | 月間売上高の0.1% | |
楽天スーパーアフィリエイト(税別) | アフィリエイトを経由した売上の2.6%~ | |
R-Messe(税別) | 月額固定費:3,000円~
会話数に応じての従量課金 |
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決済サービス利用料金 | 楽天ペイ(楽天市場決済)利用料 | 月間決済高の2.5%~3.5% |
そして、全プラン共通の諸々の手数料が別途発生します。
それぞれの手数料については以下の通り。
上記の手数料を考慮したうえで売上をどんどん上げていきたい店舗の場合、スタンダードプランがおすすめです。目指したい売上に応じてプランを決定しましょう。
それでは、楽天での出店手順について6ステップで解説していきます。
まずは、楽天の出店案内サイトにある「出店申込」ボタンから手続きをしましょう。
申込フォームのページに移動するので、会社情報と店舗運営責任者情報を各項目に沿って入力していきます。
【会社情報】
【店舗運営責任者情報】
なお、後々出店審査をするにあたって、古物や酒類販売などに必要な許可証や商品の写真、個人の場合は住民票・印鑑証明書といった必要書類を準備しておきましょう。
手続き完了後から2〜4週間程度経過でRMS(Rakuten Merchant Server)のアカウントが開設されます。
RMSとは、楽天市場の店舗運営システムを指しており、管理画面にログインすることで利用開始できます。「RMSアカウントの開設=ショップの開店」ではないので注意してください。
RMSアカウントができたら、実際にショップの開店準備を進めていきましょう。
具体的には、以下のような設定手続きを進めて行います。
上記の設定を終えたら、次にオープン審査へと進んでいきます。RMSアカウント作成から審査まで2週間から1ヶ月程度の期間を要することは念頭においておきましょう。
それでは、開店前審査に移ります。
審査は、その店舗が果たしてお店として運営できるのか、楽天にとって不利益や危害を及ぼす可能性があるかなど、様々な観点から審査されます。
以降で審査に通過するポイントについてお伝えしていきますが、きちんと準備を進めていきましょう。
審査が通ったら、出店契約を結び、出店料を入金します。
契約内容には、楽天市場での販売に関するルールや料金、期間などが明記されています。
また、出店料はプランによって異なるため、契約前にしっかりと確認しておくことが重要です。
入金が確認された後、楽天市場の管理画面(RMS)が利用可能になり、店舗設定を始めることができます。
無事に審査を通過したら、実際に店舗オープンです。
どんどん売上を伸ばしていき、自店舗が目標とする金額を達成できるように進めていきましょう。
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ここからは、どういう場合に楽天市場の出店審査に落ちてしまうのかについて解説します。
楽天市場の出店審査は、意外と落ちてしまうポイントが多いので、しっかり把握しておく必要があります。
楽天市場の出店審査の通過率は公表されていませんが、一般的には厳格な審査が行われるとされています。
審査は楽天市場の品質を保つために必要なプロセスであり、その基準は非常に高いです。
審査には通常、数日から数週間かかる場合があり、その間に多くの要素が評価されます。
これには、事業の健全性、信用情報、商品の適格性などが含まれます。
したがって、出店を希望する場合は、審査基準をしっかりと理解し、準備を整える必要があります。
出店審査でよく落ちる原因としては、以下のような点が挙げられます。
これらの原因を避け、審査に備えることが重要です。
出店審査に備えるためには、以下のような準備が必要です。
事業者情報、銀行口座、税関連の書類など、必要な書類を事前に整えます。
取り扱う商品のリストを作成し、それが楽天市場の規約に適合するか確認します。
自社の信用情報に問題がないか確認し、必要ならばそれを改善します。
楽天市場でどのように販売していくのか、明確なビジネスプランを策定します。
これらの準備をしっかりと行い、審査に臨むことが出店成功の鍵です。
審査には多くの要素が影響を与えるため、一つ一つの要素に注意を払い、しっかりと準備をしておくことが重要です。
楽天への出店には審査がありますが、審査に通過するためにおさえておくべきポイントが3つあります。
まず、副業での出店はできません。
楽天市場は、売上を出してくれる実績のある店舗を求めています。よって、本業の片手間で店舗を立ち上げ、少しだけ稼げれば良いといった思考だとニーズとマッチしません。
開業届を提出済みの個人事業主であれば、審査条件に引っかかることがない限り出店ができます。
そして、出店予定の商品が楽天の禁止商材に抵触していないか確認しましょう。
具体的な項目は、以下の8項目です。
これらに抵触しないかどうかは楽天の出店案内にある出店審査や取扱商材に関する注意事項を確認しておいてください。
また、多少なりとも販売実績は必要です。
前述した通り、楽天は売上を上げてくれる店舗を求めています。ですから、全くの未経験だと審査通過は難しいでしょう。
まず、楽天市場よりも小さなモールである程度の販売実績を上げ、信頼できる店舗だとアピールする必要があります。
では最後に、楽天への出店後にやるべきことを4つお伝えしていきます。
まず、楽天RMSを活用して運営状況を分析しましょう。
楽天RMSには、店舗カルテと呼ばれるネットショップの分析レポートがあります。
売上アップに必要なアクセス人数や転換率(CV率)、客単価の分析から新規とリピート顧客の割合、主な流入経路、繁盛している商品、デバイスごとの流入割合まで全て分析を行えます。
これらの分析を行うことで、次に何をすべきかが可視化され、伸ばしていくうえで必要なピースとなります。
そして、分析結果をもとに改善を図りましょう。
例えば、PCよりもスマートフォンからの流入数が圧倒的に多いと判明した場合。リピーターを増やすために楽天メルマガの配信にある「モバイルメール」を増やし、質を上げようといった改善策が練られます。
このように、分析結果をもとにどうすれば今よりもっと購入してもらえるのか、ショップを認知してもらえるのかを考えながら仮説・検証をしていくことが大切です。
楽天市場での成功には、商品とコストの適切な管理が不可欠です。
商品の価格設定は、競合他社との比較や季節性、在庫状況に応じて柔軟に変更する必要があります。
また、楽天市場では多くの販促ツールが用意されているため、それらを効果的に活用することで、販売促進が可能です。
一方で、これらのツールや広告にかかるコストもしっかりと把握し、利益率を確保する計画を立てることが重要です。
特に、楽天市場の手数料や月額費用は、売上に直接影響を与えるため、コスト管理には十分な注意が必要です。
楽天市場での顧客対応は、店舗の評価やリピート購入に大きく影響します。
購入前の問い合わせから、購入後のアフターケアまで、顧客とのコミュニケーションを密に取ることが求められます。
特に、商品に関する質問やクレーム対応には、迅速かつ丁寧な対応が必要です。
また、楽天市場ではレビュー機能があり、良いレビューが多いと店舗の信頼性が高まります。そのため、顧客からのフィードバックを真摯に受け止め、改善に努める姿勢が重要です。
楽天への出店は、適切な手順を踏みながらクリーンに進めていくことが大切です。特に審査に通過しなければ商品販売はおろか、出店すらできません。
出店できれば、あとは楽天のブランド力・メリットを最大限に活かして売上を上げていくのみです。
なお、弊社では店舗が短期間かつ長期的に売上を伸ばしていくために何が必要なのか無料診断しています。元楽天コンサルタントが豊富で高度なノウハウをもとに的確に提案しています。毎月5店舗限定なので、ぜひお早めにお試しください。
楽天市場への出店にかかる初期費用はいくらですか?
楽天市場へ出店する際には、月額出店料と初期費用の60,000円(税別)が必要になります。
・がんばれ!プラン:19,500円×12ヶ月分+60,000円=294,000円
・スタンダードプラン:50,000円×6ヶ月分+60,000円=360,000円
・メガショッププラン:100,000円×6ヶ月分+60,000円=660,000円
全て税別価格となります。
楽天市場への出店にデメリットはありますか?
楽天市場への出店にもデメリットが2つあります。
1.出店にかかる費用が高い
2.プロモーションの実施に制限がある
ただ、会員数がトップクラスで国内屈指の集客力を誇るなどメリットが大きいため、楽天市場への出店は非常におすすめです。
詳細については、本コラムの「楽天市場へ出店する5つのメリット」をご覧ください。