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【最新版】楽天市場のSKUプロジェクトとは?徹底解説

更新日: 2024.7.16

カテゴリ:  楽天市場

【最新版】楽天市場のSKUプロジェクトとは?徹底解説

2023年4月から、楽天市場では楽天SKUプロジェクトが開始されました。今後も順次移行されていく予定です。この記事では、「そもそもSKUプロジェクトって何?」という初心者にもわかりやすく、SKUプロジェクトの説明や活用方法をご紹介します。

SKUプロジェクトとは?

SKUプロジェクトとは?
楽天市場のSKUプロジェクトとは、楽天市場において、商品の登録を「アイテム単位」ではなく「SKU単位」に変更するプロジェクトのことを指します。

SKUとは「Stock Keeping Unit(在庫管理における最小単位)」の頭文字です。これまでは、サイズ違い・カラーバリエーション違いなど価格が異なる商品は、別々の商品ページで展開または価格を同一にする必要がありました。

SKUプロジェクトに移行することで、価格を変えずに商品ページを1つにまとめることが可能になります。いちいち別のページにアクセスして比較検討する手間がなくなり、よりユーザーファーストな商品ページの構築につながります。

SKUプロジェクトでできること

SKUプロジェクトでできること
SKUプロジェクトに移行すると、1つの商品ページ内に異なる価格設定の商品を登録することができるようになります。
同一商品のサイズ違いやカラーバリエーション違いを1つの商品ページに一元化できるということは、以下の3つができるようになるということにつながります。

  • 商品の選びやすさが上がる
  • 価格が違う同じ商品を比較できるようになる
  • 商品ページの魅力度が上がる

ここでは、SKUプロジェクトでできることについて詳しくご紹介します。

商品の選びやすさが上がる

商品の選びやすさ向上につながるSKUプロジェクトのポイントは以下です。

  • 「SKU画像」の設定で、ユーザーが商品イメージを想像しやすくなる。
  • 1つの商品ページ内で色や価格、サイズなどさまざまなバリエーションの比較が行いやすくなる
    (商品ページ移動にかかる時間や手間の削減)

UI(ユーザーインターフェース)、UX(ユーザーエクスペリエンス)が向上されることで、ユーザーは商品をより選びやすくなります。

価格が違う同じ商品を比較できるようになる

「価格が違う同じ商品」とは、同じ商品のサイズ違いやカラーバリエーション違いのことを指します。

これまでの楽天市場では、たとえば同じデザインのTシャツだとしても「サイズS 1200円」「サイズM 1600円」「サイズL 2000円」と価格が異なる場合、それぞれ別の商品ページの用意が必要でした。
1つの品番に対して設定できる価格は1つと限定されていたためです。

しかし、SKUプロジェクトに移行することで、同じ商品ページ内で商品の情報を確認できるようになります。
ユーザーは、価格が違う同じ商品比較のために別ページに移動するというストレスを無くすことができます。

商品ページの魅力度が上がる

同じ商品がサイズなどのバリエーション問わず1つの商品ページに一元化されるため、商品の「売上」「商品レビュー」「閲覧数」も一元化されます。
そのため、SKUプロジェクトに移行することで、これまでバリエーションごとに分散していた商品ページの魅力度をあげることができるようになります。

特に「商品レビューの一元化」は、店舗にとって大きなメリットになるでしょう。
ユーザーは商品の評価や人気について、これまでよりも多くの情報を得ることができるようになり、購入時の判断材料が増えます。

さらには、判断材料が増えることで商品到着後の返品・交換率の減少も期待できます。商品ページの魅力度が上がることは、店舗・ユーザー双方にとってメリットがあります。

SKUプロジェクトのデメリット

SKUプロジェクトのデメリット
SKUプロジェクトに移行した場合のデメリットは以下です。

  • 1つの商品ページ内の情報が多くなる
  • SKUプロジェクト未移行の商品ページの表示回数が減少する
  • 店舗側の商品ページ管理が煩雑になる

上から順番に説明します。

1つの商品ページ内の情報が多くなる

これは、SKUプロジェクトのメリットであると同時にデメリットにもなり得る点です。同じ商品であればサイズやカラーバリエーション問わず1つの商品ページ内に表示されるため、自ずと1つの商品ページあたりの情報量が以前よりも多くなります。

そのため、載せる情報の数を精査しないと情報量の多さにユーザーが混乱するおそれがあります。

SKUプロジェクト未移行の商品ページの表示回数が減少する

SKUプロジェクトに移行していない商品ページは、表示回数が減少する可能性があります。

SKUプロジェクトは楽天市場がユーザーの購買体験向上のために推奨しているプロジェクトです。そのため、SKUプロジェクトに対応していない商品ページは楽天市場からの評価が下がって検索結果の上位に表示されにくくなる可能性もゼロではありません。

店舗側の商品ページ管理が煩雑になる

1つの商品ページに対する情報量(価格・在庫数・仕様など)が増えるため、商品ページ運用のコストが高くなります。
バリエーションが増えれば増えるほど管理者の業務は膨大かつ煩雑化していきます。

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楽天SKUプロジェクトへの移行は強制?

楽天SKUプロジェクトへの移行は強制ではありませんが、楽天側が推奨しているため、対応した方が良いとされています。
楽天市場では、利用者のショッピング体験の向上を目的として、商品の管理をSKU単位で行うことを奨励しています。

SKUを利用することで、商品のバリエーションごとに在庫管理や価格設定が簡単になり、消費者にとっても商品を探しやすくなる利点があります。

そのため、楽天SKUプロジェクトに積極的に対応することで、楽天市場内での商品の見つけやすさが向上し、結果として売上げ向上にもつながる可能性があります。

 

また、SKUに対応していない店舗は、検索結果で不利になることがあるため、競争力を保持するためにも対応が推奨されています。

 

したがって、楽天SKUプロジェクトへの移行は必須ではありませんが、より良い顧客体験を提供し、自店舗の競争力を高めるためには、この変更に対応することが望ましいと言えます。
楽天市場での成功を目指すなら、このプロジェクトへの理解と対応が重要です。

楽天SKUの対応で管理方法はどのように変わるのか

楽天のSKUプロジェクトは、商品の管理方法を一新します。

ここでは、下記の3点をそれぞれ解説します

  • レビュー
  • ランキング
  • 商品登録

レビュー

楽天SKUプロジェクトを導入しても、過去に積み上げてきた貴重な顧客からのフィードバック、レビューは失いません。
実際、SKU対応後もこれまでのレビューは消えることなく引き継がれ、さらに商品ページがより整理されます。
具体的には、異なるサイズや色でも同一商品として扱われる場合、これらのバリエーション全てのレビューが一つの商品ページで統合される形になります。この統合により、消費者は商品の異なるバリエーションを比較検討する際に、一つのページで全てのレビューを参照できるため、購入決定に必要な情報が一目で把握しやすくなります。
さらに、各レビューには対応するSKUの情報が明示されるため、ユーザーは自分が関心を持つ具体的な商品バリエーション(例えば特定の色やサイズ)の評価を直接確認することが可能です。
ユーザーにとっては選択の助けとなり、出店者にとっては商品の魅力をより明確に伝える機会を提供します。

ランキング

楽天SKUプロジェクトに対応すると、商品の統合が行われ、ランキングにも影響が出ることがあります。
仮に、商品Aがランキングに入賞している状況を考えます。この商品に、商品Bや商品Cが統合された場合、基本的には元の商品Aのランキングが維持されることが一般的です。
この統合により、商品Aの販売実績がさらに強化され、統合された商品全体の露出が増す可能性があります。

 

しかし、商品Bや商品Cが独自にランキングに名を連ねていた場合の取り扱いは注意が必要です。もし、これらの商品ページを独立して維持することを選ぶならば、ランキングも保持される可能性がありますが、楽天の規約違反となるリスクも伴います。
そのため、こうした場合には楽天市場の規約を再確認し、必要であれば楽天側に相談することが推奨されます。

商品登録ページ

楽天市場のSKUプロジェクトが導入されることにより、出店者が使用する商品登録ページの構成が変更され、新たな項目が追加されます。これにより、商品の管理がより細かく、効率的に行えるようになると期待されています。
新しく追加される主な項目としては、「SKU管理番号」、「システム連携用SKU番号」、「SKU倉庫指定」、そして「商品属性」があります。

特に「SKU倉庫指定」は、これまで商品ページ単位でしか設定できなかったものが、SKU単位で設定できるようになるため、倉庫ごとの在庫管理が格段にしやすくなります。

 

また、商品登録における「タグID」の扱いにも変更があります。
従来では、商品の色やサイズなどの属性を9桁の番号で管理していましたが、SKUプロジェクトの導入により、これらの番号は商品属性の具体的な値(例えばブランド名や色名)で表示されるよう変更されます。

ただし、一部のIDタグは従来通り継続して使用されるため、どのタグが変更され、どのタグが継続されるのかを明確に理解することが重要です。

SKUプロジェクトへの移行準備に必要なこと

SKUプロジェクトへの移行準備に必要なこと
ここでは、SKUプロジェクトへの移行準備に必要なことを7つのポイントに分けてご紹介します。

特に「ユーザー目線に立った時の見やすさ・分かりやすさ」「楽天のガイドラインに沿っているか」といった点が大切なポイントとなります。
自分の商品ページをよく分析したうえで移行準備を進めていきましょう。

商品ページの見え方を確認する

SKUプロジェクト移行後の商品ページの表記や見え方を確認しましょう。

商品ページの統合では多くの情報の統合が行われるため、思わぬ部分でミスが起きる可能性があります。ミスに気付かないままでいると、商品の売上ダウンにつながるおそれがあります。

商品画像やテキストに誤りがないか、実際の画面で閲覧した時にわかりづらい商品ページになっていないかに注目して確認することをおすすめします。

統合するページの適合性を確認する

どの商品ページを統合するか精査しましょう。
大切なことは、ユーザーにとって見やすくまとまった商品ページになっているのかどうか意識することです。

そのためには、ユーザーが混乱しないように統合したい商品ページの適合性をチェックする必要があります。
まずは類似商品を大まかにグルーピングして、そこからサイズやカラーバリエーションなどに枝分かれさせていくのがよくあるパターンです。

ユーザー目線を意識して、同じページに表示されていると良い商品を検討しましょう。

ガイドラインに沿った商品画像か確認する

楽天SKUプロジェクトでは、SKU単位での画像登録(SKU画像の登録)をする必要があります。

商品画像の第1画像には最安値の仕様の商品画像またはテキスト情報を含めることが必須です。
楽天市場のガイドラインに沿った商品画像を登録できているかチェックしましょう。

SKUプロジェクトに移行してから180日間はガイドライン違反によるペナルティは発生しません。しかし、180日を過ぎるとペナルティの対象となってしまうため、移行時には注意が必要です。

▶︎商品のサムネイル作成について詳しくはこちら

ガイドラインに沿った商品名か確認する

商品名はわかりやすく簡潔なものが良いでしょう。正確であることも大切です。楽天市場では、ユーザーに誤解を与えない商品名にすることが求められています。

商品画像と同様に、商品名にも最安値の仕様を表すワードを入れましょう。例えば容量にバリエーションがある飲み物の場合、「200ml~2L」というワードを商品名に入れる必要があります。
商品ページを要約したものが商品名であると考えると商品名を設定しやすいでしょう。

▶︎楽天市場の出店規約について詳しくはこちら

商品レビューの移行申請

SKUプロジェクトで商品ページを一元化する際は、楽天市場運営に対して、それぞれのページの商品レビューの移行申請をする必要があります。
以下の方法で移行申請が可能です。

 
1.移行先の商品と移行元の商品の「ジャンルID」が一致しているか確認する
2.商品属性を入れる
 

ジャンルIDが一致していない場合、レビューの移行は却下となります。
またジャンルIDが一致していたとしても、商品属性の必須項目が満たされていないとレビューの移行は却下となるため注意してください。
SKUが1つでも却下されると、全てのSKUの申請が却下されてしまうことを覚えておきましょう。

上記の移行申請をすることで、移行後の商品ページでも過去の商品レビューを見ることができます。

在庫管理や受注処理などを確認する

楽天SKUプロジェクトに移行することで、商品ラインナップや売れ筋商品に変動が起きることが予想されます。

売れ筋商品に変更が起きると、在庫管理にも影響が出ます。そのため、在庫管理や受注処理などを確認しておく必要があります。

特に在庫切れはユーザーの購入機会喪失に直結します。各商品の売上変動に対応できるように、SKU移行にあわせて在庫管理フローと受注処理フローを見直すと良いでしょう。

SEO対策の見直し

商品ページのつくりが変わることによって、SEOアルゴリズムも変更される可能性があります。
そのため、SEO対策の見直しをしておくと良いでしょう。

SEOアルゴリズムが変更となった場合、以下の影響が予想されます。
 

・現行の広告の効果が薄れる
・商品検索結果の順位が変動する
 

今の時点でできる対策として、商品登録時に必須とされる項目には正確かつ簡潔な情報を入力しましょう。
また、任意の入力項目にもきちんと情報を入力することで、SEO対策につながります。
 

▶︎楽天市場のSEOについて詳しくはこちら

 

楽天SKUプロジェクトで気をつけるべきポイント

楽天市場のSKUプロジェクトへの移行は、多くのメリットをもたらしますが、いくつかの注意点も存在します。
ここでは、出店者が意識すべき2つのポイントについて詳しく解説します。

移行直後は忙しくなる可能性がある

楽天SKUプロジェクトへの移行直後は、商品ページの統合やSKUの変更により、消費者からの問い合わせが一時的に増加することが予想されます。

特に、同じ商品でも異なるSKUで登録されていた場合、これらがどのように統合されるかが鍵となります。
出店者は、移行プロセスを明確にして、顧客サービススタッフを十分に準備することで、この期間の混乱を最小限に抑えることが重要です。

 

また、FAQや事前の案内を充実させることも効果的です。

SKUの管理面で負荷やコストがかかる

SKUの細分化と管理の強化は、商品の検索性と顧客満足度を高めますが、それに伴い運営コストや手間も増大します。
具体的には、SKUごとの写真撮影、詳細な商品情報の更新、在庫管理の複雑化などが挙げられます。

 

これらの作業は迅速かつ正確に行う必要があり、場合によっては追加の人員や技術投資が必要となるため、事前にコスト計算とリソース配分を慎重に行うことが求められます。

まとめ

楽天SKUプロジェクトとは、これまで「アイテム単位」で行っていた商品ページの登録を「SKU単位」に変更するプロジェクトのことを指します。
同一ページ内でサイズカラーバリエーションの比較ができるようになるため、ユーザー体験の向上につながります。

SKUプロジェクトに移行することで、ユーザーが商品検索をしやすくなり、店舗の売上アップが期待できます。移行の際には、各種ガイドラインの確認や商品レビューの移行申請などの準備をしておきましょう。

SKUプロジェクトへの移行はピュアフラットへ!

SKUプロジェクトへの移行は必須なのかというと、必ずしも必須ではありません。しかしながら、楽天市場が推奨しているため、今後も多くの店舗が移行していくと予想されます。

「SKUプロジェクトに移行したいけれど、うまく移行できるか不安」「せっかく移行するのであれば、売上アップにつなげたい」という人は、ぜひピュアフラットにご相談ください。
ピュアフラットではSKUプロジェクトに限らず、幅広い支援が可能です。
是非一度無料診断してみてはいかがでしょうか。

 

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楽天市場のSKUプロジェクトに関するよくある質問

  • SKUプロジェクトはいつ開始されましたか?

  • 開始時期は2023年4月となっています。 RMS上の「お知らせ」の場所に通知がありますので、未確認の店舗様は確認するようにしてください。

  • SKUプロジェクトへの移行に必要なものはなんですか?

  • SKUプロジェクトへの移行に必要なものは下記5つです。 1.システムのアップデート 2.SKU画像の準備 3.商品レビューの移行申請 4.商品ページの統合 5.商品属性の準備

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