楽天市場への出店方法完全ガイド|費用や審査基準も解説
2025.02.28
更新日: 2025.6.6
楽天市場でショップを出店するにあたって、大事なのは集客です。
楽天では、いくつかある集客戦略の1つとして、RPP広告と呼ばれる広告手法があります。
読者の中には
「そもそもRPPって何だろう?」
「RPP広告は知っているけど、どれくらいの費用感なんだろうか?」
と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事では、集客の柱となる楽天のRPP広告について、特徴から始め方まで分かりやすく解説していきます。
その他の楽天広告が気になる方は楽天広告の種類は?料金やメリット・デメリットも紹介の記事をご確認ください。
目次
画像出典:楽天市場
そもそもRPP広告(Rakuten Promotion Platform)とは、ユーザーが楽天市場の検索窓から検索したキーワードに対応して表示される検索連動型広告のこと。
楽天市場で商品を検索して探すときに、検索結果の最上位に商品が表示されます。その商品名の先頭に「PR」と書かれていませんか?この「PR」表記がある商品こそがRPP広告となります。
PCからだと最上列に3枠、スマートフォンでは上から5枠がRPP広告枠として使用され、キーワードに対して適切な商品が表示されるようなしくみとなっています。
なお、検索結果の他にもジャンルからの流入ページ、トップページから階層を下ったページにも表示されるのでチェックしてみてください。
2024年5月、従来のRPP広告に加えて、新たにRPPエクスパンション広告が導入されました。
両者にはどのような違いがあるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
RPP広告は楽天市場に表示されますが、RPPエクスパンション広告は楽天市場以外のサイトに表示されます。
例えば、Googleのショッピング広告枠といった場所に表示されるのです。そのため、楽天という特定のプラットフォームに限定されず、商品の購入を検討しているユーザーにアクセスできます。
これまでGoogleで広告展開してこなかった店舗にとっては、集客力向上や認知度拡大を図るための新たな施策となるでしょう。
RPP広告では商品ごとにキーワード登録が可能ですが、RPPエクスパンション広告ではキーワード登録ができません。
RPPエクスパンション広告は、楽天のデータによるターゲティングや機械学習を活用し、検索窓に入力された検索ユーザーのニーズとの関連性が高い商品が自動表示されるしくみです。この判断には、店舗のRMSに登録されている商品名や商品ページの情報が使われます。
RPPエクスパンション広告の利用を検討する際は、商品名や商品ページの内容を改めてチェックしておくとよいでしょう。
RPP広告で選択できる入札戦略は「クリック数重視」に限られます。
一方、RPPエクスパンション広告では、「クリック数重視」に加えて「ROAS(広告費用対効果)重視」が選択可能になります。ただし、「ROAS重視」は、RPPエクスパンション広告の利用開始直後には選べません。選択できるようになるには、一定の広告経由販売の実績が必要です。
楽天オフィシャル情報によると、「過去30日間に広告経由の売上が15〜20件以上ある場合にROAS重視への変更可能」とあります。最初は「クリック数重視」の入札戦略に徹して、ROAS重視の条件達成をめざしましょう。
楽天市場での販売を成功させるには、多くのお客様に商品ページを見てもらうことが欠かせません。このため、楽天市場における検索結果で上位に表示されることが非常に重要です。
実際、楽天市場へのアクセスの約40%は検索から来ているため、検索で上位に表示されることが、より多くの訪問者を得ることが必要になります。
新しい商品を楽天市場に登録した場合、初めは検索結果の下位に位置づけられがちです。
ここでRPP広告が役立ちます。
RPP広告を用いると、商品を検索結果の上位に意図的に表示させることが可能になり、商品への視認性が高まります。特に新規またはあまり知られていない商品にとって、この方法で露出を増やし、アクセス数を増加させられるのです。
さらに、RPP広告を通じてアクセス数と販売実績を増やすことができれば、自然検索の順位を向上させる要因ともなります。
楽天市場は販売実績を重視するアルゴリズムを採用しているため、効果的なRPP広告の運用が、結果的に自然検索でも高い評価を受けることにつながるのです。
では次に、RPP広告に関する以下4つの特徴についてみていきましょう。
RPP広告は、PCやスマートフォンともに必ず検索結果の最上位に表示されます。つまり、楽天SEOの施策をどれだけやっても、広告より上に表示されることはありません。
それは言い換えれば、RPP広告をしっかりと運用するとユーザーの目に確実に留まるようになるということ。PCでは3枠、スマートフォンでは5枠と非常に狭き門ではありますが、キーワードの設定などを工夫すれば、決して難しくはありません。
ここでは特徴として、最上位に決められた数の枠が表示されることをおさえておきましょう。
そしてRPP広告は、ユーザーがクリックして初めてコストが反映されるクリック課金型広告が採用されています。
つまり、掲載されるだけの場合、費用は発生しません。
一般的な広告であれば、クリックされなくとも費用が発生してしまい、クリックされなかった際のリスクを考えるでしょう。しかし、RPP広告であれば、クリックされないと費用が発生せずリスクを負いません。
クリックされなければ、その原因を追求して改善する余裕が生まれるのです。
そして、RPP広告は月予算5,000円から設定して配信できます。
予算を消化するまで配信を継続し、上限に達し次第自動停止、予算上限を超えた請求をされる心配はありません。
また、クリック単価をキャンペーンごと(25円〜1,000円)や商品ごと(10円〜)に設定できます。商品CPCが優先されるため、アクセスや注文を増やしたい商品のみCPCを上げるといった柔軟な設定も可能です。
さらに、RPP広告なら検索キーワードと関連した商品が表示されます。
つまり、ユーザーが求めている商品やニーズとマッチし、クリックされやすい状態ができているということ。
ユーザー目線で検索結果の最上位に求めている商品があれば、ついクリックしてしまうはずです。RPP広告の活用によって、ユーザーから高い確率で購入してもらえるでしょう。
RPP広告は、さまざまな場所で見られるため、多くの人々に商品を紹介する大きなチャンスです。
RPP広告が表示される場所は、主に以下の4つがあります。
1つずつ詳しく解説していきます。
RPP広告が特に目立つ場所として、楽天市場の商品検索結果の上位に設定されています。
この場所は、PCであれば上位4位まで、スマートフォンやアプリでは上位6位までがRPP広告用の枠として確保されています。各商品には「[PR]」のタグが付けられており、これにより広告であることが明確に示されます。
楽天市場では、自然検索で上位にランクされることは非常に難しく、競争も激しいため、RPP広告を利用することで、より多くの顧客の目に触れる機会を増やせます。
特に、検索経由のトラフィックが少ない場合には、RPP広告が非常に効果的です。
RPP広告のもう一つの主な表示場所は、楽天市場内の商品ジャンルページです。
このページでは、楽天市場の多様な商品がカテゴリ別に整理されており、利用者は特定のカテゴリから商品を探せます。
このようなページは、特に検索キーワードがないときに便利で、ユーザーが興味を持ちやすいカテゴリから商品を選びやすくなっています。
ここでも、上位の表示枠はRPP広告に割り当てられており、PCだけでなくスマホにおいても最上部の6位までが広告枠として利用されます。
そのため、消費者が直感的に選びがちな商品カテゴリーでの露出が増えることから、RPP広告の効果がさらに高まります。
具体的に「ギフト」や「ファッション」「インテリア」など、感覚的に選びやすい商品が特に目立つように配置されています。
楽天市場のトップページも、RPP広告が表示される重要な場所の一つです。
ここでは、「あなたにおすすめの商品をチェック」という枠内で展開され、利用者が最近検索したキーワードや以前に閲覧したページ、興味を示したジャンルに基づいて個別に商品が推薦されます。
この枠は、リターゲティングによるものではなく、潜在的な顧客の興味に基づいて新たに関連商品を提示する方法で、他のサイトで興味を示した商品ジャンルに対しても自社商品を効果的に表示する機会を提供します。
RPP広告が表示される意外な場所として、楽天グループの関連サイトや提携サイトがあります。
これらのサイトは、楽天市場と同じように、利用者の検索キーワードや興味に基づいて広告を表示するため、ターゲットを効果的に捉えられます。
特に代表的なのが、楽天が運営するニュースポータルサイト「Infoseek」です。
このサイトは楽天が運営するニュースポータルで、Yahoo!ニュースのようなサイトと同じように、多様な情報を提供しています。また、ユーザーの検索行動に応じて関連する商品の広告が表示されるため、関心の高い商品へのクリックが期待できます。
さらに、楽天レシピのような専門サイトにもRPP広告は掲載されています。ここでは、レシピページの下部に「あなたにイチオシの商品」として広告が表示され、食品だけでなくさまざまなジャンルの商品がユーザーの以前の閲覧や検索履歴に基づいて推薦されます。
このようなサイトを通じてRPP広告を展開することは、広告のリーチをさらに広げる効果的な手段と言えるでしょう。
楽天RPP広告がどのようにして表示されるかについては、いくつかの主要な要素が影響しています。
特に重要なのは「CPC(クリック単価)」です。CPCを適切に設定することで、広告の表示順位を向上させられます。
ただし、高すぎるCPCはコストパフォーマンスを損ねる可能性があるため、バランスが重要です。
商品の売上件数や売上額、そしてクリックスルーレート(CTR)も、広告がどれだけ表示されやすくなるかに大きく関わっています。
例えば、売上件数が多い商品は人気度を示す証拠であり、これが高ければ高いほど、広告の目安CPCは低く設定されやすくなります。同様に、CTRが高いと、その広告が検索キーワードと関連が深いと評価され、より表示されやすくなります。
こうした要因を理解し、適切に広告戦略を調整することで、効果的に広告を展開することが可能になります。
商品のキーワードに関連する売上実績や転換率、クリック率を高めることで、自然検索順位を向上させることもできます。
RPP広告は、運用が簡単で効果測定もしやすい、使いやすい広告サービスです。ここでは、その魅力を5つ紹介します。
RPP広告の大きな特徴は、クリック単価が最低10円から設定できることです。以前は25円だった最低単価がさらに下がり、より手軽に利用できるようになりました。
例えば、月に5,000円の予算でクリック単価10円の広告を出稿すると、500回のクリックが期待できます。仮に転換率を10%とすれば、50人のお客様があなたの商品を購入する可能性があります。商品1つあたりの利益が100円以上あれば、広告費を十分に回収できる計算です。
もちろん、転換率は商品やページの魅力によっても変わるので、必ずしもこの通りにはなりません。ただ、低コストでスタートできるので、試しやすいのは大きな魅力です。また、一度購入してくれたお客様がリピーターになる可能性を考えると、初期投資以上の成果が見込めるかもしれません。
広告運用に慣れていない方にとって、RPP広告は特におすすめです。というのも、楽天が自動でキーワードを選定してくれるので、運用のハードルが非常に低いからです。
通常、広告運用ではターゲットキーワードを選ぶために、ユーザーの検索意図や競合分析する必要があります。しかし、これには時間も手間もかかり、初心者にとっては大きな負担となります。
一方、RPP広告では、キーワード選定を楽天側に任せるしくみになっており、出稿するだけで広告が動きます。
このシンプルさが、多くの広告初心者から支持されている理由です。
RPP広告では、パフォーマンスレポートを無料で利用できるのもポイントです。このレポートには、売上やクリック数、広告表示率といったデータが詳しく記載されています。
広告運用は、やってみないと分からない部分も多いものです。初めに立てた仮説と実際の結果が違うことも少なくありません。そのギャップを埋めて次の戦略につなげるためには、正確なデータが必要です。
例えば、レポートを見て「クリック数は多いけど売上が少ない」と分かった場合、商品ページの改善や新たなターゲット層への訴求を検討するきっかけになります。データに基づいて広告を最適化していくことで、売上を伸ばす手応えを感じられるはずです。
RPP広告の最大の魅力は、検索結果の上位に商品を表示できる点にあります。
パソコンでは検索結果の上位5枠、スマートフォンや楽天市場アプリでは上位7枠に広告が掲載されます。
さらに、トップページやカテゴリーページなど顧客の購買意欲を高めるところにも掲載されるため、活用次第ではアクセス数を飛躍的に伸ばせるでしょう。
RPP広告は、月額5,000円から始められるため、予算に余裕がない小規模ショップでも導入しやすい点が特長です。
限られた予算でも、効果的なキーワード選定や戦略的な入札設定を活用することで、検索結果の上位表示が見込めます。また、運用状況を見ながら予算を段階的に拡大していけます。言い換えれば、低リスクで始められるのです。
クリック単価(CPC)は最低10円から設定でき、費用対効果を意識した運用にも対応しています。CPC設定方式には2種類ありますので、自社に適した設定を選びましょう。
楽天RPP広告は、楽天市場内での売上増加に効果的な広告手法ですが、いくつかのデメリットも存在します。
ここでは、下記の3点についてそれぞれ解説します。
RPP広告の手軽さと効果の高さから、多くの楽天市場出店者がこの手法を採用しています。その結果、同じ商品や類似商品を扱う競合他社が増え、激しい競争が発生しています。
特に、資金力のある大手企業が参入している場合、予算が限られている中小企業にとっては、競合に対抗して上位表示を獲得することが難しくなります。
楽天RPP広告は、楽天市場内でしか表示されないため、アプローチできるのは楽天市場のユーザーに限定されます。
これは、GoogleやYouTubeのような他の広告プラットフォームに比べて、到達できるユーザー層が限られることを意味します。
商品のターゲット層が楽天市場のユーザーと合致している場合は問題ありませんが、そうでない場合は他の広告手段を検討する必要があります。
RPP広告は初期設定が比較的簡単で、一部の運用は自動化されていますが、効果的な広告運用を行うには定期的なチェックと調整が必要です。特に、不要な商品まで広告が出稿されないようにするには、出稿除外リストの管理が必要となります。
また、広告のパフォーマンスを最適化するためには、キーワード選定や入札額の調整など、継続的な管理が求められるため、運用には専門知識と時間が必要です。
関連記事:楽天市場におけるRPP広告のキーワード戦略!選定方法とコツを解説
では、楽天RPP広告が向いている商材とはどのような商材なのかを紹介していきます。
RPP広告は、転換率・利益率の高い商材に利用し、購買に繋げて行くことが大切です。
というのも、RPP広告でアクセス数だけアップできたとしても、売上につながらなければ広告費の無駄となるため、RPP広告が向いているとは言えません。
そのため、転換率(アクセス数に対しての購入数の割合)と利益率の高い商材をピックアップしてRPP広告をうまく活用し、売上向上へとつなげることがポイントになります。
その他にも例えば、CVR(購入者÷訪問したユーザー数)が高い商材などはRPP広告に適しているといえるでしょう。
RPP広告によって訪問者を増やすことで、必然的に売上の向上を狙えます。
CVRがはっきりとわかっていれば、広告費の予算も組みやすくなるでしょう。
また、ユーザーがキーワード検索をする際に、狙っているターゲット層以外に表示されてしまうと、RPP広告が無駄になるケースがあります。
どれだけいい商材であったとしてもターゲットに当てはまらず、その商材に興味がない人が購入することはほとんどないのです。
その場合、RPP広告費の損失に繋がってしまうため、商品ページの流入キーワードをチェックし、別のターゲット層がいないかを明確にする必要があるでしょう。
そのため、自社商品の中でもキーワードのターゲット層が絞りやすく、尚且つキーワードで特定しやすい商材を選ぶことで、さらなるRPP広告の効果が期待できます。
続いて、ニッチで新しい商材は、競合が少なくリピーターやファンを獲得しやすいため、RPP広告の効果が期待できるでしょう。
特に新しい商材の場合、「こんな商品ほしかった!」という潜在顧客が多く存在する可能性もあるので、認知拡大の意味でもRPP広告に向いていると言えます。
ニッチな商材であるため、ターゲット数は少ないものの、RPP広告をうまく利用することで転換率の向上にもつながります。
ですが、ニッチで新しい商材はターゲットが限られており、ターゲット層に刺さるキーワードであるかどうかが重要になるため、キーワード選定も大事なポイントになります。
まずは、売りたいニッチな商材を、狙っているターゲット層に知ってもらうために、RPP広告を利用し検索上位を狙いましょう。
ピュアフラットは、ECモール領域のマーケティング支援に特化した企業です。
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ここでは、楽天RPP広告の利用に適した業種を3つ紹介します。
共通して言えるのは、「検索数が多い」「商品の流行が移り変わりやすい」業界であることです。
楽天市場では、ユーザーの検索キーワードに基づき商品画像がめだつように表示されるため、売上アップに効果的な広告方法です。
衣類やファッション雑貨は楽天内でも検索頻度が高く、流行に敏感なユーザーも多いため、RPP広告との相性が非常によい業界です。
シーズンごとの新商品発売やキャンペーンと連動させてキーワードを設定することで、見込み客へアプローチしやすくなります。
また、レビュー数や販売実績による表示の最適化を活用すれば、ブランドの信頼性や認知度の向上にもつながるでしょう。
この業界では技術革新のスピードが速く、消費者は最新技術や新製品の情報を求める傾向にあります。最新の電子レンジやパソコン周辺機器など、まだ具体的に商品を決めていないユーザーにもRPP広告は有効です。
検索に基づく表示形式のため、興味関心の高いユーザーに効率よくアプローチでき、購入につながりやすい点が魅力と言えるでしょう。
美容用品や健康食品を求める層は、特定の悩みやニーズに応じて検索する傾向が強く、購入意欲も高めです。
RPP広告を使えば、キーワードに関連した商品を効果的にアピールできます。新商品を市場に浸透させたい場合や、特定ジャンルの商品を売り出したい場合にも効果的です。
では、楽天RPP広告はどのように設定するのでしょうか?具体的な手順について以下の3ステップで紹介していきます。
まずは、出店時に開設した楽天RMSにログインしましょう。
RPP広告は楽天RMSから出稿できる広告であるため、ログインしなければ設定できません。ログインしてトップページの画面が表示された状態にしておきましょう。
続いて、楽天RMSのトップページから検索連動型広告(RPP)の設定画面まで移動します。
具体的な手順として、以下の通りに操作してください。
上記の3ステップで簡単に移動でき、直感的な操作で進められるのでおそらく迷わずに移動できるでしょう。
検索連動型広告(RPP)を選択すると、RPP広告の設定ページに移動します。
ここで一番左端にあるホームのすぐ右側に「キャンペーン」の表記があります。
広告出稿はこのキャンペーンから行います。下記はその手順です。
キャンペーンの詳細で設定する主な項目は以下の通り。
これらを設定をすれば、24時間以内に配信がスタートします。その際、キーワード設定などの詳細設定も済ませておきましょう。
RPP広告は楽天市場内の商品をより多くのユーザーに届けるために重要なツールですが、効果的な運用のためには予算管理が不可欠です。
ここでは、楽天RPP広告の予算設定と変更方法について、具体的な方法を紹介します。
月次の予算とクリック単価の設定は、広告キャンペーンごとに異なります。
新規出稿の場合と予算更新の場合に分けて説明します。
新規で広告を出稿する場合は以下の通りです。
すでに運用しているキャンペーンの予算を更新する場合は、以下の手順で行いましょう。
この手順で適切に管理することで、広告費用を最適化し、効率的に楽天市場内での商品露出を高めることが期待できます。
商品数によってもRPP広告の設定方法は変わります。ここでは、商品数ごとのRPP広告の設定方法について解説します。
商品数が少ない場合(1~30商品程度)のRPP広告設定は、各商品を個別に最適化することが重要です。まず、キャンペーン全体のCPCを低めに設定し、数日間の予算消化の状況を観察します。その後、各商品の特性やパフォーマンスに応じて、CPCを個別に調整します。
キーワードの設定は、各商品に関連するキーワードを最大10個まで設定し、キーワードごとに適切なCPCを設定しましょう。目安CPCを参考にしつつ、商品の特性や競合状況を考慮してCPCを調整します。
定期的にパフォーマンスレポートに目を通し、CTRやROASを分析。効果の高いキーワードや商品のCPCを引き上げ、効果が低いものは引き下げるなど、継続的に最適化を図っていきましょう。
商品数が多い場合(30商品以上)のRPP広告設定は、効率的な運用と効果的な広告配信を重視することが重要です。初期設定として、キャンペーン全体のCPCを25円に設定し、数日間運用しながら広告予算の消化状況を確認します。
予算の消化が早い場合はCPCを下げ、遅い場合はCPCを上げるなど、予算消化のスピードに応じてCPCを調整しましょう。全商品が広告対象となるため、広告を表示させたくない商品を除外商品として設定します。商品数が多い場合は、CSVファイルを活用した一括登録が効率的です。
各商品に関連するキーワードを最大10個まで設定し、目安CPCを参考に適切なクリック単価を設定。商品数が多い場合は、CSVファイルを用いた一括アップロードで作業の効率化ができます。パフォーマンスレポートを定期的に確認し、CTRやROASなどの指標を分析します。検証を繰り返しながら、継続的に最適化を図りましょう。
お買い物マラソンや楽天スーパーセールなどのイベント時は、購買意識の高いユーザーが集まるため、楽天RPP広告をうまく活用することで売上アップに繋がります。
では、イベント時に楽天RPP広告をうまく活用するための方法を4つご紹介します。
ひとつずつ詳しく解説していきますので、イベント時には必ず確認するようにしてくださいね。
まず、イベント時はクリック単価を調整し、普段より高めの単価に設定して上位表示を狙いましょう。
競合サイトが、イベント時にRPP広告を使って1ページ目の上位表示を狙ってくるため、いつもは表示されていたとしても、イベント時になると自社の商品が上位表示されない可能性があります。
すると、今まで上位表示されていて得た売り上げが、その分競合サイトに取られ売り上げが低迷してしまいます。
これはイベントを行う度に起きてしまうため、早急に解決する必要があるといえるでしょう。
そのため、特に転換率・利益率の高い商品を重点的にクリック単価を高めに設定していくことでイベント時でも上位表示することができ、RPP広告の効果が期待できるでしょう。
イベントはうまく活用すれば大きく売上を上げられるので、売れ筋の商材であれば普段より高めの広告費に設定したとしても、もとを取れるはずです。
次に、イベント時に限らずですが、自社が狙っているキーワードで検索し、商品が上位に露出されているか確認しましょう。
楽天の検索上位の表示は、頻繁に移り変わるため、こまめにキーワード検索し、露出度をチェックする必要があります。
特にイベント時は、競合サイトもRPP広告を使い検索上位を狙うため、いつの間にか自社商品が上位表示されなくなっていたということにもなりかねません。
そのため、狙っているキーワードを頻繁に検索して商品の露出度をチェックし、RPP広告を最大限に活かしましょう。
イベント時はできるだけ多くの回数確認をするようにして、イベントの短期間で最大限の広告効果が得られるように体制を整えておきましょう。
このように、イベント時にはクリック単価を上げていき、検索上位の露出頻度を高めることがポイントになりますが、予算のコントロールを怠らないようにしましょう。
楽天RPP広告は、月額の広告予算の上限を設定するため、予算に達してしまうと広告がストップしてしまいます。
これは、広告費用の大幅な消費リスクを抑えるメリットでもありますが、反対に広告がストップしてしまうとその分の売り上げが下がることも考えられます。
これを防ぐためには、イベント時などの予算を消費しやすい時期に、こまめに予算管理することが大切です。
イベント時は普段より高めに予算を設定したり、予算がどのくらい余っているかこまめに確認するようにしてください。
キーワード設定とは、広告を表示させる検索キーワードを指定して入稿する形の楽天RPP広告のオプション機能です。商品ごとにキーワードCPCと呼ばれる、キーワード毎のクリック単価を指定することで利用可能になります。
通常のRPP広告では、商品ページの情報から関連性の高いキーワードが自動的に選定されますが、キーワードを設定することで、広告主が表示させたいキーワードで商品を掲載できるようになります。
キーワード設定を行う場合は、楽天RPP広告の管理画面にある「商品・キーワード設定」から設定できます。設定方法としては、管理画面から直接行う方法とCSVファイルをダウンロードして行う方法があります。
管理画面から設定する場合には、表示目安となるCPCも把握できるので、それを参考にしながらCPCを決めてもよいかもしれません。
ピュアフラットは、楽天市場における広告運用が非常に得意かつ、短期間の成果にコミットする運用代行サービスを提供しています。
相談から支援まで一貫して元楽天のコンサルタントが専任。平均売上アップ率は372%を達成しており、多数実績があります。
ここでは、RPP広告を楽天ふるさと納税に活用する方法を紹介します。
楽天ふるさと納税でRPP広告を導入することで、寄付額の増加が期待できます。RPP広告を活用すると、自治体の返礼品や魅力を広く周知できるため、より多くの寄付者にアプローチできるのが大きなメリットです。
RPP広告は、特定のキーワード検索や関連商品を閲覧しているユーザーに対して広告を表示するしくみのため、寄付意欲の高いターゲット層に直接アプローチできます。CPCで予算を設定できるため、広告費用の管理がしやすく、無駄な出費を抑えながら効率的な運用が可能です。
特に、競争が激しくなる年末や特定の人気カテゴリーでは、RPP広告を戦略的に活用すると、他の自治体との差別化を図れます。検索結果での視認性を高めて寄付者の興味を引くことで、寄付促進につながるでしょう。
RPP広告の活用により、自治体の魅力や返礼品の特色を広く発信できるため、寄付額の増加だけでなく地域の活性化にもつながる重要な施策となります。
RPP広告は、楽天ふるさと納税において寄付額の増加に貢献する一方で、いくつかのデメリットも存在します。楽天ふるさと納税では多くの自治体がRPP広告を活用しており、競争が非常に激しい状況です。そのため、広告の効果が分散しやすく、他の自治体との差別化が難しくなる可能性があります。
特に人気のある返礼品カテゴリーでは、競争が激化し、CPCの上昇にもつながることが懸念されます。また、広告運用には定期的な見直しと改善が必要です。効果的な広告運用を行うためには、まずパフォーマンスレポートを定期的にチェックし、クリック率やコンバージョン率を分析します。そして、必要に応じてキーワードや入札額を調整しなければなりません。
さらに、RPP広告はクリック課金制であるため、クリックは獲得できても実際の寄付につながらないケースも考えられます。そのため、ROASを常に意識し、無駄なコストを抑える工夫が必要です。
楽天ふるさと納税においてRPP広告で効果を最大化するには、適切な戦略と運用が不可欠です。まず、売上増加・寄付額の拡大・認知度向上など、具体的な目標を設定します。目標が明確になることで広告戦略の方向性が定まり、成果測定と改善点の発見が容易になります。
過去の寄付実績や人気ランキングを分析し、広告でPRする返礼品を厳選しましょう。寄付額が多い返礼品、収益率の高い返礼品を優先的に広告配信することで、ROASを最大化できます。
また、返礼品の魅力が伝わる高品質な画像や分かりやすいテキストを使用し、ユーザーの興味を引く広告を作成しましょう。視覚的に魅力的な画像の使用・簡潔で魅力的なコピー・自治体のロゴやキャラクターを活用し工夫することで、クリック率の向上が期待できます。
これらのコツを実践して継続的に運用を改善していくと、楽天ふるさと納税のRPP広告で成果を上げることにつながっていくでしょう。
では最後に、楽天RPP広告を掲載するにあたってやっておきたい5つの対策とコツについて紹介していきます。
まず、商品ごとにキーワードとCPCを設定しましょう。
検索キーワードを指定して、ユーザーの想定されるニーズとマッチした商品を当てられます。
また、商品を指定して特定のキーワードごとにCPC設定も可能。例えば、特定のドライヤー商品に対して「ドライヤー 海外対応」というキーワードを設定し、別途CPCを設定、広告表示を調整できます。
ただし、キーワードCPCに関しては、設定可能な最小金額が40円からなので注意してください。
また、RPP広告では除外商品の登録も有効な対策です。
RPP広告の設定は全商品が対象となりますが、配信したくない商品に関しては除外登録ができます。広告を出していると利益率が低かったり、転換率が期待に沿わなかったりする商品では、広告コストの負荷が計り知れません。
除外商品の登録は、RPP広告の管理画面にある除外商品メニューからファイルフォーマットサンプルをダウンロードし、除外したい商品情報を入力してアップできます。
そして、RPP広告に関してもパフォーマンスレポートから分析できます。
予算消化や広告経由のアクセス数、売上額、ROASなどのデータを分析し、今後の改善に活かせます。
ただし、パフォーマンスレポート内の売上やROASは、広告の商品をクッションにして他の商品が成約された場合においても広告商品の数値として算出されます。
広告からのアクセス獲得状況は正確に把握できるため、きちんとチェックして次回以降の掲載に活かしましょう。
RPP広告を始める際は、小規模な予算設定からスタートするのがおすすめです。特に初めて運用する場合は、最低クリック単価である10円に設定し、全商品を一律で出稿するのが安全です。なぜなら、RPP広告は運用を進めながら効果をチェックし、予算やクリック単価を少しずつ調整できるからです。
最初から高額なクリック単価を設定して多額の予算を投入してしまうと、ROAS(広告費用対効果)が悪化し、利益率を圧迫するリスクがあります。一方、低単価で始めればリスクを抑えながら効果を確認できるため、無駄な費用を避けられます。
「10円では表示されないのでは?」と不安に感じるかもしれませんが、ジャンルや商品によっては10円でも十分な露出が得られるケースもあります。まずは低い単価で試し、商品ごとの実績を確認しながら適切な単価を探していきましょう。
クリック単価や予算はタイミングに応じて調整しましょう。楽天市場では、特定のイベントや日付に購買意欲が高まるタイミングが存在します。例えば、楽天スーパーSALEやお買い物マラソン、5のつく日などが代表的な例です。
これらのタイミングでクリック単価や予算を増やすと、広告の露出が高まり、多くのお客様に商品を見てもらえる可能性が高まります。特に即決で購入が期待できるイベント時には、予算を多めに設定しておくとROASの向上が見込めます。
RPP広告を始める際は、小規模な予算設定からスタートすることをお話ししました。
しかし、競合ショップの多くがクリック単価(CPC)を10円に設定しているため、わずかに高い11円以上にすることで広告が表示されやすくなることもあります。
たった1円の差ですが、大きな違いを生むこともあるので一度試してみましょう。
CPC変更手続きから約1時間ほどで設定値が変更されるため、そのタイミングで検索結果を再確認してみましょう。
ただし、新たに広告を作成した場合には表示までに最大24時間かかることもあるので注意が必要です。
広告の掲載位置や表示状況を定期的にチェックすることで、CPC設定が適切かどうかを見極められます。広告表示が狙いどおりでない場合は、クリック単価やキーワードを見直してみましょう。
ROASが高い商品には、CPCを少しずつ引き上げて収益向上を狙うのがよいでしょう。広告費に対して十分な売上が見込める場合、投資を増やすことで販売拡大につながります。
ただし、ROASは商材や業種によって異なりますので、自社に合った基準を設けることが重要です。例えば、高単価商品では一見ROASが低くても利益率が高ければ問題ない場合もあるからです。
自社で定めた基準に対し高いROASをマークしており、さらに上位表示が見込める商品については、クリック単価を段階的に引き上げていく戦略を取りましょう。
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RPP広告でキーワード設定を行うメリットは、主に以下の2点になります。
RPP広告のキーワード設定を行うことで、任意のキーワードでの露出強化と表示率向上につながります。
通常では、入稿した商品ページの情報に合わせてキーワードが自動的に選定されます。しかし、キーワード設定を行うことで、任意のキーワードでの露出を強化できます。
2つ目のメリットとしては、キーワード経由での売上実績を蓄積しやすい点です。
RPP広告では「広告を出稿したキーワード経由での売上」として評価されるため、設定したキーワードで売上が伸びると、そのキーワードの検索順位がさらに上がりやすくなります。
例えば、「掃除機」というキーワードを設定して、RPP広告を出稿し「掃除機」というキーワード経由での売上が増えると、RPP広告ではない自然検索での順位も上がる可能性があります。
そのため、自然検索での上位表示が難しいキーワードは、RPP広告のキーワード設定を活用して、売上を蓄積していくことをおすすめします。
関連記事:楽天市場におけるRPP広告のキーワード戦略!選定方法とコツを解説
楽天市場のRPP広告は、商品の露出を高めるための有力な手段ですが、その表示率はいくつかの要素によって決定されます。
RPP広告の表示率を決める主な要素は以下の通りです。
広告の表示頻度は、設定した入札価格に大きく影響されます。
高い入札価格を設定すると、広告がより多く表示される可能性があります。
広告がクリックされる確率も表示率に影響します。
高いCTRは、広告がユーザーにとって魅力的であると評価され、表示率が上がる可能性があります。
広告のテキスト、画像、ランディングページの内容などが評価される品質スコアも、表示率に影響を与えます。
高い品質スコアは、低い入札価格でも表示されやすくなります。
広告が表示されるユーザー層を狙い撃ちする設定も、表示率に影響を与える場合があります。
効果的なターゲティングは、広告の表示率とクリック率を同時に高める可能性があります。
広告が検索キーワードやユーザーの興味とどれだけマッチしているかも、表示率に影響します。
レリバンスが高い広告は、表示される確率が高くなります。
定期的な広告内容の見直しやA/Bテストによる最適化も、長期的には表示率を高める要素となります。
これらの要素は相互に影響を与えるため、総合的な最適化が必要です。
RPP広告で効果的な表示順位を獲得するには、商品別検索キーワードのデータを活用することが欠かせません。
この機能では、商品がどのようなキーワードで検索されているのか、さらにそのキーワードを通じて得られるアクセス数や転換率、検索順位などを詳細に把握できます。
商品別特典設定は、特に転換率を高めたい商品の魅力をさらに引き出すために有効です。
この機能では、各商品の特典がどのように設定されているかを確認できるだけでなく、それらを最適化するためのヒントを得られます。
RPP広告の表示率を上げるためには、いくつかの戦略が考えられます。
まず、広告の入札価格を適切に設定することが基本です。
しかし、高い入札価格を設定するだけでは、広告費がかさむ一方で効果が出ない場合もあります。
そのため、広告のクリックスルー率(CTR)を高める工夫が必要です。
具体的には、広告テキストや画像を工夫し、ユーザーの関心を引く内容にすることが有効です。
次に、広告の品質スコアを高めるためには、ランディングページの最適化が必要です。
ユーザーが広告をクリックした後、目的のアクション(購入、問い合わせなど)に至るまでの流れをスムーズにすることで、品質スコアが向上します。
また、広告のターゲティング設定も見直しを行い、より効果的なユーザー層に広告を表示するように調整することも有効です。
例えば、過去に購入したことがあるユーザーや、特定の商品カテゴリに興味を持っているユーザーに対して、広告を特化させることで、表示率とクリック率を同時に高めることが可能です。
以上のように、RPP広告の表示率を上げるには、多角的なアプローチと継続的な最適化が必要です。
入札価格、広告内容、ランディングページ、ターゲティング設定など、多くの要素が絡み合っていますので、一つ一つを丁寧に見直し、効果的な広告運用をめざしましょう。
RPP広告は売上を伸ばすために、ぜひ活用していただきたい機能です。しかし、適切に運用する上で注意しておくべき点もあるので紹介します。
RPP広告は基本的に全商品が対象になるため、新しい商品を登録した場合には、自動的に出稿対象となります。
そのため、広告に表示したくない商品の場合には、除外商品の設定を行いましょう。広告を削除したい商品にチェックをいれて「設定削除」をクリックするだけなので簡単です。
基本的には、利益率の低い商品やROASの低い商品を除外商品に設定することになります。そうすることで、無駄な広告費を削減して運用できるようになります。
※操作方法について
「除外商品」のタブをクリックし、「新規登録」をクリックしてください。その後にRPP広告の対象から除外したい商品の「商品管理番号」を入力して、除外商品の登録が完了します。
RPP広告を運用する際には、広告の成果を測るためにパフォーマンスレポートを確認するかと思いますが、パフォーマンスレポート内の売上やROASは全商品が対象となってしまいます。
例えば、他の商品を最終的に購入した場合でも、ユーザーが最初にクリックした商品の成果として計上されます。そのため、実利益との差が生まれてしまうため、注意が必要です。
楽天のRPP広告は導入時の手続きが簡単で、一部の運用は自動化できます。
ただし、広告効果を最大化するには、データ分析や設定の調整といった手間のかかる作業が必要で、そのための人手を確保しなければなりません。
例えば、非対象商品の配信を防ぐ除外設定や効果的なキーワードの選定、CPCの微調整などの専門知識と作業時間の確保が必要となるのです。
そのため、大きな成果を狙う場合は、社内にRPP運用に割ける体制を整えなければなりません。
自社での対応が難しい場合やノウハウが不足している場合は、専門業者への運用委託も検討してみましょう。
RPP広告は、楽天市場内だけでなく、以下のような場所でも表示されます。
提携先サイトでは店舗側での管理が難しいため、想定外の広告費消費やROASの低下を引き起こす危険性があります。
そこで、商品別のパフォーマンスデータを定期的にチェックし、広告費の異常消費を防ぎましょう。
また、商品ページでアクセス元が「不明」と表示され転換率が落ちている場合は、提携サイトへの広告表示が疑われます。その際は、CPCの見直しや除外設定など早めの対策が重要です。
ここまでRPP広告について紹介してきました。
ここからは、これまでの内容を読んでいざ実行に移す方に、さらにRPP広告の効果を伸ばす方法を紹介します。
さらにRPP広告の効果を伸ばす方法は、以下の通りです。
まずは、広告を出稿する目的を明確にすることが重要です。「広告を利用して利益を上げる」「広告を使って新規顧客を開拓する」「広告を使ってショップの認知度を向上させる」など、広告を使う目的はさまざまでしょう。
自社でなぜ広告を出稿するのかを明確に定めないと、目的に沿った施策が分からなくなり、成果も出にくくなってしまいます。なので、最初にきちんと目的を明確にしましょう。
楽天のRPP広告は、予算設定が非常に重要です。
最低限の月予算は5,000円からとなっていますが、この予算設定によって広告の表示頻度やクリック数が大きく変わる可能性があります。
予算を低く設定しすぎると、広告がほとんど表示されない可能性があります。
逆に、予算を高く設定しすぎると、効果の薄い広告に予算を使い果たしてしまう可能性があります。
予算設定のコツは、まずは小額から始めて、効果を確認しながら段階的に予算を増やしていくことです。
また、特定のキーワードや商品に対する広告効果をしっかりと分析し、効果の高い広告に予算をシフトすることが重要です。
楽天RPP広告でかけられるCPCの最低価格は、10円になります。
そのため、少しでも安価で RPP広告を利用したいと考え、CPCを10円に設定している他社は多く存在するでしょう。
そこで、CPCの価格を11円に変えて他社と少しでも差別化を図ることで、広告が表示されることがあります。
今まで、少しでも広告費を削減しようと「CPCの価格は10円まで」とこだわっていた店舗も、1円でも単価を上げることでユーザーの目に留まり売上アップへとつながる可能性も上がります。
まずは、他社よりCPCを1円から上乗せをしてみて、RPP広告をうまく運用していきましょう。
キーワード選びもRPP広告の効果を左右する重要な要素です。
一般的なキーワードだけでなく、ロングテールキーワード(特定のニッチなキーワード)を狙うことで、より効果的な広告運用が可能です。
例えば、単に「スニーカー」というキーワードよりも、「赤いレディーススニーカー」といった具体的なキーワードで広告を出稿する方が、ターゲットに合ったユーザーに広告が表示される可能性が高くなります。
キーワード選びのコツは、まずは広範なキーワードで広告を出稿し、その後、効果の出るキーワードに絞って広告を出稿するという方法です。
これにより、広告の効果を最大限に引き出すことが可能です。
RPP広告の効果をしっかりと測定することで、より効果的な広告運用が可能です。
楽天市場内には、広告の効果を測定するためのさまざまなツールが用意されています。
これを活用することで、どの広告がどれだけの効果を出しているのか、どのキーワードが効果的なのかなどを詳細に分析できます。
成果測定のコツは、単にクリック数や表示回数だけでなく、実際の売上やカートイン数などもしっかりと測定することです。
これにより、広告のROI(投資対効果)を正確に把握し、より効果的な広告運用を行えます。
以上のポイントを押さえることで、RPP広告の効果をさらに高めることが可能です。
是非、これらのポイントを活用して、効果的なRPP広告運用を心がけてください。
リピート率が高い商品は新規ユーザーを獲得すれば、その後のリピートにもつながりやすいため、露出を強化することで収益の増加が見込めます。
リピート率については、楽天RMSのデータ分析から確認できます。あくまでも、楽天市場でのリピート率になりますが、新たに広告を出稿する際の参考になるでしょう。
楽天市場では、さまざまなイベントが行われており、流通額が一時的に増加するタイミングがあります。そのタイミングで、上手くCPCを上げたりすることで、商品ページのアクセスや売上を上げることが可能です。
イベント連動のCPC調整とパフォーマンスレポート分析で成果が出れば、RPP広告運用は成功といえるでしょう。
ROAS(ロアス)は、広告費に対する売上の割合を示す重要な指標です。この指標を用いることで、投資した広告費がどれだけの売上を生み出したかを数値で確認できます。
例えば、広告費が5,000円で売上が20,000円の場合、ROASは400%となります。つまり投じた広告費の4倍の売上があったことを意味します。
数値が高いほど、広告の効果が高いとされていますが、目標とするROASは広告の目的によって異なります。例えば、新しい顧客を獲得することが目的の場合は、ROASが低くても多くの新規顧客を獲得できれば成功と見なせます。
しかし、ROASが100%を超えていても、商品の利益率が低い場合は赤字になることもありますので、ROASの数値だけでなく、全体の収益性を考慮することが重要です。
また、RPP広告のROASが期待以下の場合は、クリック単価や広告の対象商品の選定、売れ筋のタイミングなど、運用の見直しが必要になることもあります。
関連記事:楽天市場のROASを改善する!楽天市場で利益を最大化するためのポイント
ここからは、楽天RPP広告に関する最新情報について解説します。
2024年11月より、RPP広告の掲載枠が以下のように拡大しました。
広告掲載枠が増えたことにより、スマートフォンでは検索結果の2ページ目までRPP広告が占めるようになっています。
そのため、スマートフォンで検索結果の1ページ目に表示されるよう、キーワード単価を調整することがこれまで以上に重要になっています。
店舗運営ではパソコンを主に使用するため、パソコン画面だけでキーワード単価を調整しがちです。しかし、実際にお客様が使うのはスマートフォンです。スマートフォンの表示をチェックしながら調整することが重要です。
2025年5月現在、利用できるようになった新機能は以下のとおりです。
RPP広告の設定画面で、楽天のデータや自社の商品情報に基づき、関連性の高いキーワードの候補が自動で最大50個表示されるようになりました。
よく使われているキーワードほど上に表示されるので、どれを選べばいいか迷ったときに役立ちます。
候補キーワードが表示されるようになったことで、これまで時間がかかっていたキーワード選定が効率化され、多くの店舗から好評を得ています。
しかし、提案されたキーワードの中には、商品との関連性が低いものも稀に含まれるため、「流入キーワード分析」や「サジェストキーワード調査」を併用して、より精度の高いキーワード設定をめざしましょう。
2025年5月現在、今後導入が予定されている新機能は以下のとおりです。
楽天の購買履歴とAI技術を掛け合わせ、広告費の割り振りや配信面ごとの自動CPC(クリック課金型広告サービス)調整機能が導入される予定です。
これにより、従来のCPC一律設定から脱却し、費用対効果の高い枠への優先配信が実現されます。楽天内の運用試験では、実際にROASの改善が見られたとのことです。
キーワードの提案だけでなく、設定条件に基づいた自動追加・削除も可能になります。
これにより、運用者のキーワード調整作業が大幅に軽減され、メンテナンスの効率化が図れるでしょう。
セールやイベントの開始時刻に合わせて、あらかじめCPCの変更を予約できるようになります。
これまで手動対応が必要だった深夜や早朝の価格調整を自動化することで、売上機会の損失リスクを下げる狙いがあります。
1日の予算がすぐに上限に達してしまうのを防ぐため、広告の配信ペースを調整できるようになります。
これにより、無駄な費用を抑え、計画的に広告を表示させることが可能です。
上の4つの機能が加わることで、RPP広告の運用スタイルは以下のように進化していくと考えられます。
ただし、新機能がリリースされたとしてもすぐにすべて導入するのではなく、まずは一部で試してみて効果を検証することが大切です。
楽天市場において、RPP広告は集客向上や売上アップに強く結びつけられます。
広告を効果的に運用できるかできないかで、結果に大きく左右されかねません。適切な運用ノウハウを駆使して、売上につなげましょう。
弊社では、広告運用で結果を出せるキーワード発掘をはじめ、RPP広告をはじめとする広告運用に長けています。広告を活用したい店舗様は、ぜひ下記の無料相談からぜひお気軽にご相談ください。
予算が少ないのですが、RPP広告の掲載をはじめることは出来ますか?
RPP広告は、月々5,000円からご利用いただけます。 設定した予算の上限まで広告の出稿は継続されますが、上限に達すると自動的に停止するため、予算を超えた金額が請求されることはありません。 また、クリック単価をキャンペーンごと(25円〜1,000円)や商品ごと(10円〜)に設定ができます。商品CPCが優先されるため、アクセスや注文を増やしたい商品のみCPCを上げるといった柔軟な設定も可能です。
RPP広告の掲載をはじめる際に費用はかかりますか?
RPP広告は、ユーザーがクリックして初めてコストが反映されるクリック課金型広告が採用されているため、掲載時に費用は一切発生しません。 一般的な広告であれば、クリックされなくとも費用が発生してしまい、クリックされなかった際のリスクを考えるでしょう。しかし、RPP広告であれば、クリックされないと費用が発生せずリスクを負いません。
執筆者
柴田 達郎
EC業界歴15年。大手アパレル会社に入社後ECサイトをゼロから立ち上げを行い10億規模までスケール。
その後、大手美容家電メーカーに入社し、主にマッサージガンなど美容家電のECサイト運営責任者を担当。
多様なモールでの販売戦略、データ分析を通じた売上拡大、広告運用やCRMにおいても成果を上げ、売上数十億円達成。
編集者
井家大慈
2022年に食品メーカーへ入社し、1年で店舗運営責任者に昇格。EC事業部では販促施策、フルフィルメント改善、商品開発、広告運用、新規店舗出店など幅広く担当し、楽天市場・Yahoo!ショッピング・Qoo10など複数のモールでの運営を経験。3年間で月商を15倍に成長させ、Qoo10では食品ながら他モールと同等の売り上げ規模を達成。EC業界の可能性を感じ、株式会社ピュアフラットへ入社。現在は食品、ヘアケア、家電、インテリア、生活雑貨など多様なジャンルのクライアントを支援し、売上拡大や課題解決に取り組んでいる。
監修者
高杉 史郎
PR会社にて大手企業の売上促進プロジェクトを多数担当し、事業部責任者として新規開拓とマーケティングに従事。
「本当にいいものをキチンと届けられる世の中を作りたい」という考えに共感し、ピュアフラットに入社。
企業のEC売上を飛躍的に伸ばし、MVPを受賞。EC未経験のクライアントに対しても 寄り添ったうえで成功に導けるサポートを心がけております。