楽天市場への出店方法完全ガイド|費用や審査基準も解説
2025.02.28
更新日: 2025.11.3
オンラインショッピングの普及により、サイトの作成や運営をしようと考える方も多いのではないでしょうか。自力で行うにも、集客が大変なので、楽天市場で店舗運営を検討する方もいます。
楽天GOLDは、無料で使用ができるので初心者でも手軽に始められるため注目を集めています。一方で、RMSとは何が違うのかわからず、どちらを利用すべきか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
本記事では、楽天GOLDのメリットやデメリット、RMSとの違いについて紹介します。この記事を参考にすることで、楽天GOLDの良さや作成方法についても理解できるので、スムーズに店舗運営ができるでしょう。さらに、楽天GOLDでページを作成する方法も解説します。
目次
楽天GOLD・RMSどちらも楽天市場で店舗運営ができるのは変わりません。ただ、細かな部分では違いがあるので、ここではそれぞれの特徴について説明します。
さらに、楽天GOLDのメリットとデメリットも紹介します。自分に合った方法を選ぶためには、楽天GOLD・RMSのどちらもよく理解しておきましょう。
楽天GOLDとは、楽天市場が出店店舗に提供しているサーバースペースのことです。
ショップ運営者はHTMLやCSS、JavaScriptを使って自由にページを作成でき、制約の多いRMS(楽天市場の標準管理システム)では実現できない表現を可能にします。容量は無料で利用でき、申請を行えば最大1GBまで拡張可能。画像や動画を多用したリッチなページや、オリジナルの特集ページを公開する際に活用されます。
ただし、HTMLやFTPソフトの操作が必要なため、専門的な知識や外注のサポートが前提となるケースも多いのが特徴です。
RMS(Rakuten Merchant Server)は、楽天市場に出店する際に必ず利用する店舗管理システムです。
商品登録や受注管理、ページ作成など、ショップ運営の基盤となる機能が集約されています。特にページ作成においてはHTMLやCSSの知識がなくても操作できるため、多くの店舗が基本的な構築に利用しています。
ただし、RMSで作成できるページには文字数制限や利用できないタグがあるなど表現の幅に制限があり、自由度の高いデザインは困難です。
楽天GOLDはこのRMSの弱点を補完する位置づけとして活用され、両者を組み合わせて利用することで運営の幅が広がります。
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楽天GOLDは従来、PC・スマホ双方のトップページで活用されてきましたが、現在は大きな仕様変更が進んでいます。
ここでは以下の4点について解説していきます。
それぞれの動向を順に確認し、今後の店舗運営にどう影響するのかを見ていきましょう。
楽天市場では「スマートフォン用店舗トップページ改善プロジェクト」が実施され、楽天GOLDを使ったスマートフォン版トップページの利用は2023年12月末をもって完全に終了しました。
従来はHTMLやCSSを駆使して自由なデザインが可能でしたが、現在は楽天が提供する「新店舗トップページ」機能に統一されています。この仕様変更により、ユーザーにとっては操作性や表示速度が向上し、出店者側もパーツを組み合わせるだけで感覚的にページを構築できるようになりました。
まだ移行が完了していない場合は、表示崩れや集客機会の損失につながる可能性があるため注意しましょう。
スマートフォン版に続き、楽天GOLDを利用したPC版トップページのサービスも2025年12月末に終了する予定です。
この期限を過ぎると、既存のGOLDで構築したPC版トップページは自動的に非表示となり、新仕様の「新店舗トップページ」に切り替わります。これにより、長年カスタムHTMLで独自デザインを運用してきた店舗は、現行デザインを維持できなくなるリスクがあります。
そのため、ブランドイメージや店舗の世界観を守りつつ、新仕様で最適化したページに移行しておくことが重要です。
楽天GOLDによるトップページの提供は段階的に終了しており、今後は楽天市場が用意する「新店舗トップページ」に自動的に統一されます。
旧仕様のまま放置すると、デザインが崩れる・ページが非表示になるなどのリスクがあるため、早めの移行対応が必要です。新仕様では、共通パーツと独自編集エリアを組み合わせる仕組みとなっており、従来よりも運用効率とユーザビリティが向上しています。
ブランドらしさを残しつつ販売力を維持するために、期限内に移行を完了させるようにしましょう。
楽天GOLDのトップページ機能は順次終了しますが、特集ページやランディングページ(LP)、バナーから誘導するキャンペーンページなどは引き続き利用可能です。
HTMLやCSSを活用した自由度の高いデザインを維持できるため、ブランディングやイベント訴求には今後も有効です。つまり、トップページは新仕様へ移行しつつ、楽天GOLDは補完的に活用するのが今後の基本戦略となります。
役割を正しく理解して使い分けることで、ショップ全体の訴求力を高められるでしょう。

楽天GOLDはトップページ機能の終了が決まった一方で、依然として大きな強みを持っています。RMSでは制約の多いデザインも、楽天GOLDを活用すれば自由度の高い表現が可能です。ここでは以下の3つのメリットを中心に解説します。
これらを理解することで、今後も楽天GOLDを効果的に活用できるでしょう。
楽天GOLDの最大の利点は、HTML・CSS・JavaScriptといったWeb技術を自由に利用できる点です。
RMSでは使用可能なタグやレイアウトに制限があり、デザインの幅に限界があります。しかし、楽天GOLDを活用すれば、スライドショーやアニメーションなど、動きのあるページを構築可能です。
また、外部ファイルを読み込むことでデザインや機能を一元管理でき、ブランドイメージを反映した独自の表現ができます。
楽天GOLDは初期申し込みで100MBのサーバー容量を付与されますが、追加申請を行えば無料で最大1GBまで拡張可能です。
商品画像やキャンペーン用の特設ページを多く制作したい店舗にとっては大きなメリットで、容量を気にせずにデータを管理できます。特に季節ごとの特集や動画コンテンツを取り入れたい場合には、この無料の容量追加が役立ちます。
追加は100MB単位で柔軟に対応できるため、必要に応じて段階的に拡張できる点も魅力です。
楽天市場は出店数が多いため、他店舗との差別化が課題になります。楽天GOLDを利用すれば、RMSでは実現できない独自デザインを取り入れ、ブランドの世界観を前面に打ち出すことが可能です。
色使いやフォント、画像の配置を自由に設定できるため、ショップの強みを活かしたオリジナリティの高いページが作れます。特にファッションやインテリアなど“世界観”が購買に直結する商材では、デザイン面での自由度が売上やリピート率の向上につながる大きな武器となるでしょう。

楽天GOLDは自由度の高いページ作成ができる反面、導入・運用にはいくつかの課題があります。特に以下の4つが大きなデメリットとして挙げられます。
これらの制約により「誰でも簡単に使える」というサービスではなく、知識やリソースがない店舗にとっては負担が大きくなる場合があります。次の項目で、それぞれのデメリットについて詳しく解説します。
楽天GOLDは自由度の高いページ制作が可能ですが、利用できるのは主にトップページや特集ページなど限られた範囲に限られます。
特に商品ページには適用できないため、全体の統一感を持たせるには工夫が必要です。さらにスマートフォン版トップページはすでに終了し、PC版も2025年末で終了予定とされているため、今後は特集ページやキャンペーンLPでの活用が中心となります。
楽天GOLDを活用するためには、HTMLやCSS、JavaScriptといったコーディング知識が不可欠です。
また、ページのアップロードにはFTPソフトを用いた接続・操作が必要となり、初心者にはハードルが高く感じられる場合があります。RMSのように画像やテキストを登録するだけで自動的にページが整う仕組みとは異なり、技術的な準備と習得が必須です。
そのため、社内で対応できる人材がいない場合は、外注の検討が現実的な選択肢となります。
RMSを利用して作成したページであれば楽天市場のサポートを受けられますが、楽天GOLDで制作したページは原則サポートの対象外です。つまり、表示不具合や設定ミスがあっても運営側からの直接的なサポートは得られず、自社で解決する必要があります。
専門知識を持たずにHTMLやCSSを編集すると、記述の誤りや互換性の問題が原因でページ崩れが起こるケースもあるため、対応できるスタッフがいない店舗にとっては高リスクとなるでしょう。
楽天GOLDではRMSのアクセス解析機能が使えず、効果測定やユーザー動向の分析を行うにはGoogle Analyticsなど外部ツールを設置しなければなりません。
また、ページ更新やバックアップも自社で管理する必要があり、工数や運用負担が増える点に注意が必要です。
特にキャンペーンやセールなど頻繁に更新が必要なショップでは、担当者のリソース確保が課題となるでしょう。
楽天GOLDを利用するためには、RMSからの申請手続きが必要です。申請を行えばすぐに利用を開始できるため、ここでは楽天GOLDの申請方法を手順ごとに説明します。
手順を理解しておくことで、スムーズな利用が可能です。
RMSから以下の手順で選択をしてください。
オプション機能利用申込・解約の画面にある、楽天GOLD欄の「申込」を選択するだけで、利用が可能です。楽天GOLDの申込が完了した際は、容量変更申請フォームが表示されるので確認しましょう。
次に利用規約が表示されるので、ユーザー名とパスワードをメモしておくと良いです。小文字・大文字のほか、数字の0と英語のOを間違えないよう、正しくメモをしておきましょう。
楽天GOLDのパスワードはRMSのログインパスワードとは異なるため、分けて保管すると混乱しません。万一楽天GOLDのログイン情報を失念した場合は、以下の手順で変更が可能です。
各種申請・設定変更にあるSFTP/FTPサーバ用パスワード変更欄の「設定変更」を選択することで変更できます。
楽天GOLDを使用するためには、まずFTPソフトをダウンロードする必要があります。RMSから楽天GOLDにはアクセスできないので、ファイルをアップロードするために必要な手順です。
FTPソフトは有料から無料のものまで幅広く種類がありますが、無料でもセキュリティの高い通信プロトコルに対応しているものもあります。楽天市場のFTPは2ヶ月に1回変更が必要です。
FTPソフトをダウンロードした後は、楽天GOLDにアクセスできるように以下の項目を設定しましょう。
ユーザー名とパスワードは、楽天GOLDを利用する際に規約で表示されたものを設定してください。FTPの接続モードを設定する場合は、パッシブモードもしくはPASVモードを設定します。
店舗のトップページのデータファイルをFTPソフトを利用し、楽天GOLDにアップロードします。操作方法は、FTPソフトによってさまざまですが難しくはありません。
一般的にはエクスプローラーのような画面が表示され、フォルダ内にファイルを格納するイメージで楽天GOLDのサーバー内にアップロードしてください。ファイル名は、半角英数文字のみを使用するのがポイントです。
ひらがなやカタカナ、漢字や空白を使用するとうまくファイルを認識できない、削除できないといったトラブルに発展する可能性があります。そのため、わかりやすいファイル名をつけましょう。
楽天GOLDにトップページのデータをアップロードした後は、実際にどのような表示がされるのかを確認します。各ブラウザ、使用する端末によって表示にズレがないか、違和感などがないかチェックしてください。
丁寧に作成したページでも、ブラウザや端末によって表示が崩れている場合は、訴求力を発揮できないので表示確認は必ず行いましょう。

楽天GOLDはトップページ用途が段階的に終了する一方で、特集や訴求の場では依然として強みを発揮します。ここでは、今後の実務で効果を出すための活用方針を以下の3点に整理して解説します。
それぞれのポイントを順に解説していくので、具体的な運用イメージへと繋げてください。
楽天GOLDはトップページとしての役割が縮小する一方、特集ページやランディングページ(LP)制作には引き続き強みを発揮します。
季節キャンペーンや新商品のPR、ブランドストーリー紹介などを自由に構築でき、RMSでは制約が多い部分を補完可能です。
特に、文字数やタグの制限がないため、長尺画像やインタラクティブな要素を使ったページ展開が可能で、競合との差別化を図る効果も期待できます。
楽天GOLDを利用したスマートフォン版トップページは2023年12月末で終了し、現在は楽天市場が提供する「新スマートフォン版店舗トップページ」に統一されています。これにより自由なカスタマイズは制限されましたが、ユーザビリティや表示速度の向上といった利点があります。
そのため、楽天GOLDはトップページではなく特集ページやLP制作に活用し、そこへ新スマホ版トップページからリンクで誘導する使い方が効果的です。統一感を保ちながらも、ブランド独自のデザインや詳細情報を発信でき、他店舗との差別化につながります。
HTMLやCSSの知識がない場合や、デザインリソースを十分に割けない場合は、外部制作会社に依頼するのも有効です。
制作会社に依頼することで、希望に沿った高品質なページを短期間で構築でき、運営負担を大幅に軽減できます。費用はかかりますが、ブランドの世界観を重視したページを作成したい店舗や、セール時にスピーディーに対応したい店舗には特におすすめです。
内製と外注を状況に応じて使い分けることで、効率的な運営が可能となるでしょう。
楽天GOLDは、これまで店舗のトップページ構築に欠かせない存在でしたが、スマートフォン版はすでに終了し、PC版も2025年12月末で提供終了が予定されています。今後は「新店舗トップページ」が標準化されるため、移行対応を忘れないようにしましょう。
一方で、楽天GOLDは依然として特集ページやLP、画像置き場として活用でき、以下のような利点が残されています。
ただし利用範囲が限定され、専門知識や自社での運用管理が求められる点はデメリットです。そのため、自社の体制や目的に応じて「どこまでを自社で行うか」「どこからを外注に任せるか」を見極めることが重要になります。
楽天GOLDを含め、初めて店舗運営をするという方はぜひピュアフラットにご相談ください。専門的な知識と経験を持つスタッフが、あなたのビジネスを全力でサポートします。
楽天GOLDでのページ作成を含め、元楽天市場出身の専門スタッフを中心にフルサポートいたします。より効率的・効果的なページ作成を行い、ピュアフラットはあなたの最良のパートナーとなります。
ピュアフラットは、楽天市場に出店する方々と一緒により良い未来を築き上げられるよう、多くの人の目に留まるページの作成など、他店との差別化に尽力いたします。
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楽天GOLDとRMSの違いは?
楽天GOLDは楽天市場で店舗を運営していく上で必要になるサーバースペースのことで、RMSは店舗運用をするためのツールです。
楽天GOLDの利用料金は?
楽天市場で出店している出店者の方であれば無料で利用することができます。登録費・維持費などはかかりません。
執筆者
柴田 達郎
EC業界歴15年。大手アパレル会社に入社後ECサイトをゼロから立ち上げを行い10億規模までスケール。
その後、大手美容家電メーカーに入社し、主にマッサージガンなど美容家電のECサイト運営責任者を担当。
多様なモールでの販売戦略、データ分析を通じた売上拡大、広告運用やCRMにおいても成果を上げ、売上数十億円達成。
編集者
井家大慈
2022年に食品メーカーへ入社し、1年で店舗運営責任者に昇格。EC事業部では販促施策、フルフィルメント改善、商品開発、広告運用、新規店舗出店など幅広く担当し、楽天市場・Yahoo!ショッピング・Qoo10など複数のモールでの運営を経験。3年間で月商を15倍に成長させ、Qoo10では食品ながら他モールと同等の売り上げ規模を達成。EC業界の可能性を感じ、株式会社ピュアフラットへ入社。現在は食品、ヘアケア、家電、インテリア、生活雑貨など多様なジャンルのクライアントを支援し、売上拡大や課題解決に取り組んでいる。
監修者
高杉 史郎
PR会社にて大手企業の売上促進プロジェクトを多数担当し、事業部責任者として新規開拓とマーケティングに従事。
「本当にいいものをキチンと届けられる世の中を作りたい」という考えに共感し、ピュアフラットに入社。
企業のEC売上を飛躍的に伸ばし、MVPを受賞。EC未経験のクライアントに対しても 寄り添ったうえで成功に導けるサポートを心がけております。